ローンを借りた後の不安は、万が一病気やけがで働けなくなったときに返済をどうするか、ということ。無理な借り入れはしていないにしても、働けない期間が長くなると、返済は厳しくなる。住宅ローンであれば通常、死亡や高度障害を対象とした団体信用生命保険加入が義務付けられている場合もあり、疾病保障保険に加入できる商品も増えてきた。
では、急に現金が必要になったときに頼りになる銀行のカードローンはどうだろう。大半のカードローン商品は“無保険”だが、オリックス銀行のカードローンには、ガン保障特約付きの消費者信用団体生命保険に加入することができるサービス「ガン保障特約付きプラン『Bright』」がある。
日本人がガンと診断される確率は、男性65.0%、女性50.2%
なぜ、ガンなのか。ガン保障特約付きプラン「Bright」を開発したオリックス銀行の中島有希子・パーソナルファイナンス部長は、日本人の「ガンと診断される確率の高さ」をまず挙げる。国立研究開発法人国立がん研究センターの「最新がん統計」のまとめによると、日本人が一生のうちにガンと診断される確率(2018年のデータに基づく)は、男性65.0%、女性50.2%。罹患率は年代と共に高まるものではあるものの、およそ2人に1人が、ガンと診断されるという。あまり考えたくはないが、ガンは身近な病気なのだ。
もし、ガン保障のないカードローンを利用しているときにガンと診断されて入院・治療が始まると、それまでの生活費+ローン返済に加えて、治療費や入院費が上乗せされて、家計には重い負担となる。
もちろん、公的な支援を活用することになる。例えば、高額な医療費を支払ったときは健康保険の高額療養費制度が利用できる。この制度は、医療機関や薬局の窓口で支払った額が、ひと月で上限額(年齢や所得によって異なる)を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度で、入院時の食費負担や差額ベッド代などは含まない。年収にもよるが、ひと月の支払いは十数万円から数十万円に上る。
自営業者は働けなくなると収入がなくなるが、会社員は長期間仕事を休むと、健康保険から傷病手当金を最長1年6カ月間受け取ることができる。だが、傷病手当金の額は給料のおよそ3分の2。高額療養費制度を使っても支出は大きく増え、収入は3分の2に減る。会社員でも生活はかなり厳しくなるだろう。