2009年の創業以来、保険代理店の枠を超えた独自サービスで成長を続けるFPパートナー。ファイナンシャルプランナーがお金に関するあらゆる相談に応える「マネードクター」のブランド名を知っている人も多いであろう。保険代理店でありながら保険だけでない「お金の総合相談サービス」の展開で支持され続けている秘訣はどこにあるのか? 黒木勉代表取締役社長に聞いた。
──まず、FPパートナーの事業内容について教えてください。
FPパートナー 代表取締役社長
くろき・つとむ■MDRT TOT終身会員。信用金庫、外資系生命保険会社を経て保険代理店として独立。お客さまファーストを貫く経営姿勢は「お客さまへ一生涯にわたるファイナンシャルプラニング、保険サービスの提供」を実現するという信念に基づく。
黒木 当社は保険代理店としてスタートし、現在はお客さまのお金に関するあらゆるご相談に乗るファイナンシャルプランニングを中心に事業を展開しています。社名よりも「マネードクター」の方がなじんでいるかもしれません。昨年からの続編となる新CMも11月にスタートし、放映地域では着々と認知がされ始めました。現在は全国47都道府県に拠点があり、約1800人のFP社員が、お客さまにサービスを提供しています。おかげさまで創業以来業績は順調で、指標とするANP(新契約年換算保険料*)も右肩上がりで推移しています。
*新契約年換算保険料とは、契約ごとに保険料1年相当額に調整した数値のこと。生命保険会社の収入保険料額、保険代理店の業績高指標として使用する。
──「マネードクター」のサービス開始のきっかけは?
黒木 当初は、複数の保険会社や保険商品の中から最適な商品を選んでアドバイスする保険代理店でしたが、そのうちに、保険だけではお客さまの人生の全てをお守りすることはできない、と感じ始めたのです。そこで「マネードクター」では、お客さまに寄り添って、お金の使い方やライフプランについても相談に乗る“お金のかかりつけ医”を目指すことにしたのです。
それには、お客さまが必要なときはすぐに相談に乗れる体制を整える必要があります。そのため全国に108の拠点を配置し、FP社員の地元採用にこだわってきました。地域ごとに暮らし方の特性や文化が異なるため、その違いを理解した上でお金のアドバイスができるよう、地元出身者の採用を重視しているのです。