教員と学生の距離が近い
少人数教育を実現
ホワイトボードやミーティングテーブル、自習スペースなどがある「ラーニングコモンズ」
同大学設立の背景には、今の大学教育の課題を解決したいという有信学長の思いがある。
「企業人だった私の経験でも、大学の成績と入社後の成績が相関しないという課題がありました。本学の学生には、＂木を見て森も見る＂俯瞰的なシステム思考と＂想いを形にする＂デザイン思考を養い、実社会の真の課題に対応できるコンピテンシーを身に付けてもらいたい。そのため、正解にたどり着くための訓練ではなく、解のない問題に対処できる学びを提供しています。学生たちは本来、偏差値では評価できない潜在的なポテンシャルを持っている。本学では入学者選抜の方法も工夫し、向上心や好奇心を持つ多様な学生を集めています」
「英語ラウンジ」では、海外の書籍やDVDなどが置かれ、授業以外の時間でも英語にふれることができる
今年度のオープンキャンパスに1期生が描いたウェルカムアート。学生たちは自主性を持って動く
キャンパスは広島市の街中に立地し、15階建ての校舎の中には国際学生寮も併設。1クラス25人という少人数教育で教員と学生の距離は近く、授業の多くは対話の多い＂白熱教室＂だ。
今年入学したある1期生は、後輩に向けた冊子の中で、「本学は頭で学ぶより、実際に動いて体で学ぶスタイル、確実に得られる経験は大きいはず。私は叡啓大学という社会システムから、社会に必要とされるような新しいビジネスを立ち上げたい」と意欲を見せる。
世界平和希求の地で生まれ、従来の大学教育の一歩先を行く教育システムを実現した叡啓大学。他に類を見ない学びの場は、県立大学という枠を超え全国区で注目を集めそうだ。
