「コロナ前まで当社の主要顧客は飲食店、美容室、ネイルサロンといったサービス業の皆さまでした。ところがコロナ禍によりサービス業は大打撃を受け、営業担当者はお客さまの憔悴ぶりに心を痛め、自分たちの営業目標も失いつつありました」
その姿を見た廣瀨社長は、売り上げの柱となるサービス業への営業をストップさせた。すると社員たちは自ら動きだし、コロナ禍の影響をあまり受けていない業種の洗い出しを始めたのだ。
これまで未開拓だった工務店などの中小零細の建築業、弁護士、司法書士、行政書士の士業、自動車整備工場、学習塾といったコンシューマー向けのサービスを展開している業種をターゲットにしたいという総意を聞いた廣瀨社長は、即座に新市場の開拓を指示。
「それから1、2カ月で結果が出るようになりました。当社が目指す変化対応型スピード経営が功を奏しました」
同社は人と人のつながりを大切にするため、感染対策に万全を期しつつ全国の地方都市へ営業をかけた。そして顧客との信頼関係を構築した後は、オンラインツールを活用するハイブリッド営業に徹した。売りっ放しを嫌う廣瀨社長は、アフターフォローの一層の充実を指示し、お客さまサービスセンターの人数増強も行った。