(1)中規模企業は急激なビジネス成長、ビジネス環境の変化に直面しており、組織・制度変革をアジリティー(スピード感)を持って進めていかなければならない。
「旧来型のERP(企業資源計画)システムは、導入やカスタマイズ、メンテナンスに膨大な時間と労力がかかり、それがビジネス環境の変化への対応や社内業務プロセスの改革の足かせとなるが、ワークデイのようなクラウドネイティブなソリューションであれば、当社側でプラットフォームの運用や業務機能の拡張、バージョンアップ等にも対応するので、お客さまは経営戦略の推進やビジネスに集中できる。また、ワークデイにはグローバルのベストプラクティスが実装(企業が成長するための道しるべ)されており、ワークデイの導入プロセスを経ることで企業の変革を促進していくことが可能です」
(2)中規模企業はグローバル志向が強く、海外に拠点を持つ企業も多い。
「日本市場に特化した人事・人財基盤では、グルーバル従業員の管理・活用の用途にはそぐわないことが多い。その点、ワークデイの製品は国内拠点、海外拠点の両方を統合して管理できます」
(3)古いERPを導入してカスタマイズを進めていると、新しいソリューションへの移行の難易度が高くなり、先送りしがちになる。
「中規模企業には古いERPの呪縛がないので、ベストなソリューションを選びやすい環境にあります」
グローバル企業によって鍛えられたワークデイ製品は、中規模企業の成長と変革を支援するプラクティスというわけだ。
企業の変革に合わせて改変できる
導入パッケージを提供
しかし、中規模企業は拠点の拡大、ビジネスの統廃合、事業規模の拡大が早いため、大企業のように時間と労力をかけて詳細な要件や導入計画を策定しても、実際のソリューションの導入が完了するまでに陳腐化してしまうケースがある。そこで同社では、いち早く「Workday HCM」などを導入して運用を始め、企業の変革に合わせて改変していくことができる柔軟性を持たせた事前設定済みの導入パッケージ「Workday Launch(ワークデイローンチ)」の提供を始めた。
「Workday Launch」に含まれる製品は大企業向けのものと同じだが、デリバリーの仕方を中規模企業に適した形に変えたというわけだ。例えば、導入パッケージには、テナント(クラウドの中で顧客が使う区画)、これまでのプロジェクト経験に基づいて定義されたアクセス権限やセキュリティー要件などテナント(クラウドの中で顧客が使う区画)に事前にコンフィグレーション(設定)され、それに基づき円滑かつ短期間で導入プロジェクトを完結することができる。
「つまり、使っていく中で細かな要件を反映させていくイメージです。お客さまから見ると、事前に定義した機能とテナントに基づいたプロジェクトを進めていく形になるので、プロジェクトにかかる期間が予測でき、リスクを低減することができます。また、追加要件や他のシステムとの連携が必要な場合は、コンサルティングサービスによって対応します。料金もパッケージされたものを用意しているので、投資費用の想定がしやすくなっています」