ServiceNowはサイロ化を解消する「DXのコントロールタワー」

 門脇氏は、情報のサイロを統合し、構造化されていないマニュアルのプロセスを企業全体のデジタルワークフローに変える仕組みとして、業務アプリケーション開発基盤「Now Platform」の活用を提言する。

「Now PlatformではAI、マシンラーニング、システム連携機能・分析機能などが各過程で活用され、デジタルワークフローが『人』に代わって部門間・システム間をシームレスにつなぎ合わせます。同時に、業務プロセスの開始から終了までが単一プラットフォーム上に乗るため、プロセス全体が可視化され、課題やボトルネックが明確化されます。プロセスマイニングの技術も活用しながら、継続的な改善を行えるようにもなるでしょう」(門脇氏)

 さらに、Microsoft TeamsやSlackなどとの連携で、ポータル画面やチャット画面からサービスをリクエストできる。

「例えば、異動手続きなら『異動』とチャットに入力するだけで、必要な申請を開始できるようになります。対象者・異動日時を送信すると、申請手続きに必要なヒアリング項目をチャットが尋ねてくれ、それに沿って情報を入力。すると、バックオフィス側には、異動申請に必要なチケット(作業指示)が送られます。以降の手続きは、通常なら各部門システムとの連携を要しますが、それらもシステム間連携で自動的に行われるため、これまで必要とされた煩わしいプロセスが発生しません」(門脇氏)

 実際に、ServiceNowのバックオフィス業務改革にも活用されており、「Velocity(速度)、Intelligence(知見)、Experience(体験)の三つの軸から、バックオフィス業務のデジタル成熟度が相互作用的にレベルアップされている」「全社共通のプラットフォームで業務プロセスが最適化され、かなり大きなインパクトが生まれている」という(それぞれ下図参照)。

デジタルワークフローで「人にしかできない付加価値の高い新しい仕事を創造」

「We make the world of work, work better for people(私たちは、人にしかできない付加価値の高い新しい仕事を創造する)」。これは、ServiceNowのパーパスだ。門脇氏は「エクスペリエンス強化によって、新しい仕事の世界を実現したい」と語る。

「私たちServiceNowは、人々の仕事をより良い形にアップデートするためには、デジタル時代にふさわしいワークフローが必要不可欠だと考えています。デジタルワークフロー導入によって、従業員・組織の素晴らしい体験が実現され、生産性が解放されるでしょう」(門脇氏)

 連携が多くある業務プロセスを最新のデジタルワークフローで再定義することで、従業員が「必要なときに・必要なものを、迅速・シンプルかつ簡単に」入手できるようになる。それは、組織全体のパフォーマンスの向上に大きく寄与する。

「部門をまたがる依頼事項をサービスとして管理することで、『いったん申請すれば、従業員の手を離れ、後は完成するまで待つだけの状態』となり、オンラインショッピングさながらの業務エクスペリエンスを実現できます。従業員の仕事時間が解放され、重要な業務はより迅速・確実に遂行されるようになります。もちろんそれは組織力強化につながります」(門脇氏)

 

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