――第2弾のグループ再編も予定しているのですか。

 1月に実施した再編は、ソフトランディングを志向し、グループの大枠の形を変えることにとどめました。当然、これで終わりではなく、さらなる再編に向け検討しています。方向性としては、事業会社である日本通運が担っている国内事業をエリア特性などに応じていかに見直していくか。日本市場で勝ち、その優位性をグローバルのシナジーにつないでいくための戦略を考えていきます。

 海外事業についても、世界地図の端にある日本からコントロールしていくことは適当ではありません。海外のしかるべき場所に統括機能を置く必要があると考えています。

NXグループビル

 この他、グループ会社で重複している事業をいかに整理・統合していくかも課題の一つです。いずれにしても、悠長に2~3年をかけてというイメージは持っておらず、準備が整ったものから順次実施していきます。

転換期を迎える物流NXグループが担い手に

――物流は今、大きな転換期を迎えています。

 コロナ禍によってサプライチェーンが大きく混乱したことで、物流の重要性が再認識されています。また、カーボンニュートラルやデジタルトランスフォーメーション(DX)が物流を大きく変えていく可能性があります。さらに今後は、豊富な資金力と優れたITを備えた新たなプラットフォーマーが出現してプレーヤーの顔ぶれが変わっていく可能性もあります。

 ただ、物流事業者の立場からすれば、実際のモノを扱う仕事はそんな簡単ではないという思いもあります。

 だからこそ、NXグループ自身がしっかりとしたITと資金力を備え、企業間物流を中心としたグローバルサプライチェーンの担い手にならなければいけないと思っています。

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