「成長機会を提供する企業」と「自律型人材」の時代
これまで多くの企業活動では「事業が育てば人が育つ」と考えられてきた。しかし、これからも変化のスピードが加速し続ける中では、「人を育てないと事業が育たない」と説明する。なぜなら、既存の教育やスキルだけでは追い付かないほどのスピードで、新規のテクノロジーやビジネスモデルが誕生しているからだ。事業がスタートしてから学んでいたのでは間に合わないのだ。さらに「企業と個人の関係性も変化している」と飯田氏は付け加える。
これまで「企業の寿命は30年」とされてきたが、ビジネスモデルが短命化し、いまでは「20年」ともいわれる。だが、逆に個人の企業で働く年数は、38年(定年60歳)から48年(定年70歳)」へと伸長している。一方で「単線型キャリア形成(終身雇用・年功序列)から複線型キャリア形成(転職・ジョブ型雇用)」「就社から就職」「学歴から学習歴」といった変化も同時並行的に起きており、企業とそこで働く人々の意識に大きな変化をもたらしている。飯田氏は「成長機会を提供しない企業は選ばれず、また個々の人材も、自律型人材にならないと企業から選ばれない」と分析する。
国内650社以上採用の学習プラットフォーム
こうした環境や意識の劇的な変化の中で注目されているのが「世界中の教えたい人と学びたい人をつなぎ、学び続ける大人を応援する学習プラットフォームUdemy(ユーデミー)」だ。
Udemyは米国Udemyが2015年からベネッセコーポレーションとともに世界展開するeコマースサービスだ。現在、世界6万8000人の講師が5200万人の学習者を支援している。数あるeコマースの中でも特徴的なのは、「現役のエンジニア、ビジネスパーソン、大学講師など、各界の実務家講師が現場実務で培ったノウハウを講座化」している点だ。
好評を受け2019年からは、法人向けに特化したサービスとして「Udemy Business」もローンチしている。Udemyのプラットフォームには19.6万本以上のコンテンツがすでに流通しているが、Udemy Businessでは「その中でもより企業研修・リスキリングに活かせる学びを厳選し7300のコンテンツを展開している」(飯田氏)という。
たとえば、グループの持ち株会社制移行に伴い、2022年4月より新事業会社となったパナソニック コネクトでは、変革の一環として「自律的キャリア形成の支援」と「ラーニングカルチャーの醸成」に注力。変革の第1ステップとして行った1on1導入では、「対話による腹落ち感」を重視し、その後の第2ステップとしてUdemy Businessを導入して効果を上げている。
「2022年5月現在までに国内650社以上の企業に採用いただき、日経225の50%以上、経済産業省が定めるDX銘柄の50%でUdemy Businessを導入。継続率も90%以上で推移しています」(飯田氏)と導入の進捗を示し、Udemy Businessが変化を受け入れて成長する先進企業のリスキリングツールとして支持されていることを証明する。
これからの学びは、これまで常識ととらえられていた「Will-Can-Must」(やりたいことから、できること・するべきことを逆算するフレームワーク)を必要としない、と飯田氏は話す。
「もちろんWill-Can-Mustが理想ではありますが、誰でもWillからイメージできるとは限りません。Udemy Business導入企業でも、必ずしもWillが起点になっているとは限りません。できることから学習を始めるCan起点の方、必要に迫られて始めるMust起点の方も少なくありません。大切なのは、どこを起点にしても学び続けられることです」
飯田氏は、サービスを通じて学び続けるすべての人を応援し、「最終学歴より最新学習歴」がフォーカスされ、日本企業がいっそう変化に強い組織となる支援をしていきたいと抱負を語る。
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