「プレゼン型入試」で発信力のある生徒を募集
日大豊山女子が大切にしているのは、自ら考えて行動し、その考えを発信すること。その姿勢は、入学試験にも反映されている。昨年度から実施されている「プレゼン(課題解決)型」入試がそれだ。試験内容は、SDGs(持続可能な開発目標)17の目標の中から、自分が取り組んでみたいと思う目標を二つ選び、自分がクラスのリーダーとなって取り組む方法をプレゼンするというもの。
「テーマが少し難しいかなと思っていましたが、受験生たちは物おじせず、堂々とプレゼンしていました。合格の基準は、本校が考えるルーブリック、“ゼロからイチを生み出す力”“正解のない問いに向き合う力”を基に評価しました。今後は、こうした評価が社会でも主流になってくると思うので、力を入れていきたいと考えています」(柳澤校長)
もともと豊山女子の生徒は、卒業後も“発信力がある生徒が多く、プレゼンテーション力が素晴らしい”という外部の評価を得ている。新たな入試方法に伴って、その特長はさらに強くなっていくはずだ。
日本大学の付属校として、多様な進路を選択できるのも同校の魅力の一つだ。高校から進路の志望ごとに三つのクラスが用意されている。国公立大・難関私大に対応したカリキュラムを持ち、英語教育に力を入れる「A特進クラス」、日本大学への進学に対応し、部活動との両立もしやすい「N進学クラス」、理数分野を重点的に学習し、理工系・生物系をはじめ医療系大学に高い実績を持つ「理数Sクラス」の三つだ。
日本大学の付属校として3種類の推薦制度(基礎学力選抜方式・付属特別選抜方式・国公立併願方式)があり、医学部から芸術学部まで多彩な学部を持つ日本大学への進学をサポートしてくれるのは心強い。いずれのクラスでも英語教育と探究学習を一つのプログラムで実施しているのが特徴で、昨年度はコロナ禍で実現できなかったが、例年A特進ではボストン修学旅行、N進学・理数Sではオーストラリア修学旅行を実施、国際交流を通して見聞を広めている。なお、中学の修学旅行は例年沖縄だが、昨年度は東京近辺1泊で実施した。