神奈川県湘南の地に延べ床面積30万㎡の規模を有する。都心からのアクセスも良く、人材採用の面でも有利だ

2018年に開所した国内最大級のサイエンスパーク「湘南ヘルスイノベーションパーク」(湘南アイパーク)が、ヘルスケア/ライフサイエンス領域のイノベーション拠点として急成長している。オープンから4年で約150の企業・団体が集結、アカデミアやベンチャーを含む多様なプレーヤーで形成されるエコシステム(生態系)としてその存在感を高める湘南アイパークの魅力に迫った。

 神奈川県藤沢市にある湘南アイパークの床面積は約30万㎡、地上10階建ての建物が5棟立ち並ぶその規模は圧巻だ。

 大手製薬企業をはじめ、バイオベンチャー、ヘルスケア/ライフサイエンス領域での事業拡大を目指す食品・日用品メーカー、IT・AI(人工知能)関連企業、公的研究機関、ベンチャーキャピタルまで約150の多様な企業・団体が集結し、約2300人が勤務する国内最大級のサイエンスパークであり、イノベーション拠点である。

 もともと武田薬品工業の研究所だった施設だが、2018年に多くの企業や研究機関などが集結するオープンイノベーション拠点として生まれ変わった。「さまざまなプレーヤーが集まってエコシステムを形成し、ライフサイエンス領域でのイノベーション創出を加速させることが目的です。革新的なアイデアを社会実装していくためのハブ(中軸)となることを目指しています」と藤本利夫ジェネラルマネジャー(GM)は語る。

研究者ファーストの開放的な空間設計となっている

 武田薬品やあすか製薬、田辺三菱製薬などが研究拠点を構える他、22年4月にはキリンホールディングスが中央研究所のヘルスサイエンス研究開発拠点を湘南アイパークへ移転・集約した。

最新の実験機器を備えたオープンラボ(共用研究室)

 ライオン、クラシエ、東レ、日本IBMなど名だたる企業が顔をそろえ、国立がん研究センター先端医療開発センター、京都大学iPS細胞研究所と武田薬品の共同プログラムであるT-CiRAなども参画する。