人は企業価値創造に集中
そのためにAIを使う

 冒頭に述べた通り、不確実性の時代にはマネジメントを自然科学へと進化させることが求められており、そのためにはデータマネジメントを中核とした企業活動全般の変革が必要となる。それは、ファクトの収集と評価、ファクトに基づく予測というデータファーストのプロセス構築を前提として実現される。このように述べると、データとアルゴリズムに経営のすべてを委ねるのかと思われるかもしれないが、そうではない。長期的な自社のあるべき姿を描くのは人の仕事であり、そこに到達するためのシナリオを書くのも人である。あるいは、現場の生産性を最大限に高めるための具体的な施策を考えるのも人の仕事だ。「データとアルゴリズムはインサイトを提供してくれますが、それに基づいて実行、実装するのは、あくまでも人です」と野村氏は強調する。

 ここで自社の会議の様子を振り返ってみてほしい。こうしたあるべき姿やシナリオ、具体的な施策についての議論にどれだけの時間を割くことができているだろうか。見込みを集計したり、見込みと実績の乖離を確認したり、あるいは立案した施策の効果を検証したりすることに、多くの時間を取られてはいないだろうか。企業価値創造に直結しないそうした作業は、ITやAIなどに任せて、自動化すればいい。

 それによって、人は本来やるべき仕事、企業価値創造に直接結び付く仕事に集中できるのである。「それこそが、マネジメントを自然科学へと進化させる真の狙いです」(野村氏)。リッジラインズではその変革を戦略から計画、実行・コントロール、モニタリングまで一気通貫で支援する体制を整えている。

 

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