事業の柱は、ITサービス事業とデジタルソリューション事業。前者は、アプリケーション開発、組み込みシステム開発、プラットフォーム構築などを中心に、エンタープライズ、金融、製造などの業界に広くサービスを提供。後者は、クラウド活用ニーズにワンストップで対応する「Creage(クレアージュ)」というサービスや、提携先の他社製品を通して顧客のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援するなど、先端技術を用いたソリューション群を展開している。
東証1部(現・東証プライム)上場を果たしたのは01年で、リーマンショック以降は毎期増収増益を重ねている。継続して不採算案件の撲滅や収益性改善に取り組む一方、成長のための戦略的なM&Aや資本参加を行って事業領域や営業拠点を拡大。22年3月期の連結売上高は444.5億円に達している。
クレスコ憲章で、
“人間中心、実力本位”の
会社をうたう
経営理念であるクレスコ憲章には「クレスコは人間中心、実力本位の会社である」とうたわれている。新卒は毎年100人程度を採用し、研修を含めてしっかりと育成している。
「新卒社員は3年間、ローテーションでさまざまな案件を経験できます。若いうちに複数の案件を担当して、じっくり適性を見極めたり、『同じ案件で深く技術を磨きたい』という希望があればローテーションさせないなど、人事がフォローしながら適材適所の配属を実現しています。私たちの仕事に求められる資質は、技術を習得する高い意欲と人間力。採用では特徴のある“尖(とが)った”を人材を求めています。例えば技術に強い人、コミュニケーション力にたけた人、企画力のある人。ユニーク(一芸)採用も実施しており、過去には囲碁のアマチュア日本一の学生の採用も。会社としては弱点を補うのではなく、個人の強みを伸ばしていきたい。多様な人財が刺激し合うことで、社内に良い文化が生まれると考えています」(冨永社長)
将来に向けて教育にも力を入れており、業務時間内に勉強会を数多く開いている。決して上からの押し付けではなく、若手が自発的にメンバーを募って開催する勉強会もあり、「みんなで学ぼう」というムードが旺盛だという。働き方改革でワーク・ライフ・バランスも考慮され、働く環境は適切にマネジメントされている。