広く未来感あふれるインテリアと、活発かつ安定した走り
ドライバーの操作性・視認性を考慮した先進デザイン。センターには11.6インチのタッチディスプレーを配置
最上級グレードである「Q4 40 e-tron S line」に乗り込む。コンパクトなボディーにもかかわらず室内は広い。フロントにエンジンを積む必要がなく、排気系部品の取り回しスペースも不要なBEV専用車台の恩恵だ。前後席とも十分なヘッドクリアランスとレッグスペースがあり、足元の床面もフラットな形状。全ての乗員が快適にくつろぐことができるだろう。
操作性の良いシフターと、航続可能距離など多彩な情報を表示するメーターパネル
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宙に浮かんでいるようなセンターコンソール、専用のシフター、シンプルで直感的な操作が可能な最新インフォテインメントシステム、凝った照明……コックピットは未来感にあふれる。もちろんデザイン最優先ではなく、液晶メーターパネルを含め操作性・視認性は良好だ。空調パネルをタッチ式ではなく、運転中でも操作しやすいプッシュスイッチ式としたあたり、デザインとテクノロジー、実用性の調和を重んじるブランドらしい良識を感じる。
0-100km/h加速は8.5秒。後輪駆動ゆえ操舵を担う前輪の切れ角が大きく、最小回転半径は5.4m。市街地でも取り回しは良好
走り出してすぐ感じるのは静粛性の高さ。エンジン音、排気音がないことはもちろんだが、プレミアムカーならではの遮音性やボディー剛性の高さも奏功している。低速域では、クラシック音楽が堪能できる“静謐(せいひつ)”と表現していい空間だ。
フットワークもいい。モーター駆動らしくアクセルの踏み込みに即応して短時間で望む速度に達する。最重量部品=バッテリーを前後車軸間の床下に搭載しているため低重心で、常に安定してコーナーを曲がる。
S lineの前席はホールド性の良いバケットタイプ。ラゲッジスペースは520ℓ。後席のバックレストを倒せば1490ℓのフラットな大容量スペースが出現
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総電力量82kWhのリチウムイオン・バッテリーにより、1充電走行距離は576km(WLTCモード※5)。実は充電環境、特に急速充電インフラについて、アウディは国産メーカーを凌駕(りょうが)するアドバンテージを持つ。次ページで詳しく紹介する。
※5 22年12月23日現在。