働く人の万事(よろず)を支える丸の内よろずは、働く人の衣食住、さまざまな場面におけるWellbeing実現に向けて多様な事業を展開。住(不動産)分野ではWellon Solutions(ウェルオンソリューションズ)を設立、入居者にダイレクトにアプローチするポータブル家賃保証(BtoCモデル)で、新しいスタイルの家賃債務保証事業を展開している。

人々のWellbeing実現をサポートする、新しいスタイルの「部屋探し」(左から)
ウェルオン ソリューションズ マーケティング・事業開発室 小野太士 副部長
ウェルオン ソリューションズ 上野 哲 代表取締役社長(丸の内よろず 常務執行役員)
ウェルオン ソリューションズ マーケティング・事業開発室 金子 裕 室長

 部屋探しの流れが変わる――。

 丸の内よろずの子会社・ウェルオンソリューションズは、「人(入居者)にひも付く」ポータブル家賃保証(BtoCモデル)を開発、賃貸物件を取り扱う不動産会社と提携して、利用拡大に力を入れている。また、利用者の会員化、ECサイトとの連携など、先を見据えたサービスの展開も進めている。

オンラインダイレクトの
人にひも付く保証

 家賃債務保証とは、入居者が賃貸物件の賃貸借契約を締結する際に家賃債務を担保するために家主から求められる保証のこと。保証会社が入居者の保証人の役割を果たすことによって、入居者が賃貸物件を借りやすくする一方で、家主には家賃滞納リスクの緩和というメリットをもたらす。

 ウェルオンソリューションズのポータブル家賃保証(BtoCモデル)は、東証プライム市場の家賃債務保証会社であるジェイリースと開発した、オンラインを通じて入居者にダイレクトにアプローチするサービスで、①インターネット上で賃貸物件の検索から保証審査の承認までできる、②賃貸物件ではなく人にひも付く家賃債務保証である、という二つの大きな特徴を持つ。「人にひも付く」とは、人に関連付けされ、人が持ち運びできる(ポータブル)保証という意味。このような新しいサービスを開発した背景として、ウェルオンソリューションズ上野哲社長は、「不動産業界にもDX(デジタルトランスフォーメーション)の流れが来ていること」を挙げる。

 同社のマーケティング・事業開発室の金子裕室長は、ポータブル家賃保証(BtoCモデル)のメリットを「人にひも付く保証額が設定されるため、審査承認後に提携不動産会社に出向き、安心して部屋探しができる」と話す。さらに「提供する物件ポータルで目星を付けた物件を内見して気に入らず、他の物件を選ぶ場合でも、保証承認額の範囲内であれば、改めて審査をすることはありません」と、従来の家賃債務保証との違いを説明する。