全社員を対象として「GLOBIS 学び放題」を導入した事例
では実際に、「GLOBIS 学び放題」はどのように活用されているのか、導入事例を見てみよう。味の素では2020年に「食と健康の課題解決企業」を目指す中期経営計画を発表、経営のスピードアップとスケールアップを実現するために、全社を挙げたDXの推進が必要となった。そのため全社員を対象に、ITリテラシー向上のための「ビジネスDX人材育成コース」をスタート、その学習ツールとして「GLOBIS 学び放題」を導入した。
具体的にはビジネスDX人材を「初級・中級・上級」に分け、主に初級認定として「GLOBIS 学び放題」を活用。基礎的なビジネススキルとDXの基礎知識を組み合わせたラーニングパスを作成し、受講者はそれをクリアすることで初級認定を取得できる制度を作った。
鳥潟(とりがた)幸志氏サイバーエージェントを経て、デジタル・PR会社のビルコムの創業に参画、取締役COOとして経営全般に携わる。グロービスでは、コンサルタントとして国内外での研修設計支援やEdtech推進部門にて「グロービス・オンライン研修プログラム」を開始。その後「GLOBIS 学び放題」を立ち上げ、現職。
「これまでに社員の7割以上が申し込みを行い、98%が指定コースを修了したそうです。導入に当たっては、コンテンツの質が高いこと、ビジネススキル全般だけでなくDXの基礎知識を学べること、人材要件やスキル要件に合った動画が満遍なくカバーされていることなどに評価を頂き、受講者の満足度も非常に高いと聞いています」
「GLOBIS 学び放題」の利点は、学びにかけるリソースが少なくて済むことだ。そのため人材育成のための予算が少ない中小企業でも、DXを効率的に推進することができる。
「DXが難しいのは、スタートアップと違って既存のビジネスをリスペクトしながら、新しい領域に移行していく点にあります。DX推進は会社の変革であり、それを成功させるためには、経営陣が強い意志と長期的な目線を持って取り組む必要がある。『GLOBIS 学び放題』は、その変革を強力に支援をするツールになるはずです」と鳥潟氏。
デジタルの普及でビジネスモデルの変革が求められる時代、社内のDX人材を効率的に育成する「GLOBIS 学び放題」は、企業の生き残りに必要なソリューションでもある。
経済産業省 商務情報政策局 情報技術利用促進課
デジタル人材育成企画調整官 平山利幸氏
企業がDXを推進する上では人材不足が大きな課題となっており、政府もデジタル推進人材を5年間で230万人育成を目指すとの方針を掲げています。企業のデジタル化の担い手がIT人材からDX人材へと変化していることを踏まえて「DX時代の人材像」として「デジタルスキル標準(DSS)」を策定・公表しました。「スキルの見える化」を行うことで人材の確保・育成が効果的に進められ、企業で働く全員がDX推進を自分ごととして捉え、企業全体として変革への受容性が高められることを期待しています。さらに企業ごとのDXのビジョン・戦略に応じて、必要なスキルや人材は異なります。この「デジタルスキル標準」は個人の学習や企業の人材確保・育成の指針として、必要なスキルや人材を見極める参考にしていただければと思います。
平山利幸氏 プロフィール:デジタルスキル標準をはじめ、デジタル人材育成プラットフォーム(マナビDX)、情報処理技術者試験制度、第四次産業革命スキル習得講座認定制度(Reスキル講座)など経済産業省のデジタル人材育成施策の企画運営を担当。