若い力と信頼でストックの創造・活性化を支援し、社会を支える確認検査は現場に出向いて行う。JAICでは原則として2人1組で行動し、正確性を高めている

「築後30年、40年以上の建物は、順法性に抵触する増改築などが行われていることがあるので、現地に出向いて図面と突き合わせながら、抵触している部分を探し出し、適切に指摘するところに神経を使います。その後に書く報告書は、納期に間に合うように迅速かつ正確に仕上げなければなりません。容易ではありませんが、その経験の積み重ねが、多くのお客様からの当社への信頼につながっています」

若い力と信頼でストックの創造・活性化を支援し、社会を支える

 建物診断部には若手を中心に、20代から70代のベテランまで、多彩なキャリアと専門分野に豊富な知見を持つ人材がそろっている。「そのため、分からないことがあっても正しい情報に基づいたフォローをしてもらえるので、若手でも安心して仕事に取り組めます」(古澤部長)。

 時代は新しい建物を造る「フロー型」から、既存の建物を長く使う「ストック型」へ変化している。建物調査の仕事は、資産の活用を、活性化、長寿命化し、モノとして資産の世代間蓄積を図るストック型社会づくりに貢献しているのだ。

設計者や建築主、施工者に寄り添う気持ちを
やりがいに確認検査業務と向き合う

若い力と信頼でストックの創造・活性化を支援し、社会を支える

 西日本の確認検査事業を受け持つ大阪支店は19年5月、関西地区の顧客からの出店要請に基づき開設された。その年にハウスメーカーから転職してきた上野幸大支店長は、一級建築士の資格を持ち、建築基準適合判定資格者の資格も取得。実務は「上司、同僚に助けられながら、確認検査の仕事を学んできました」と言う。

 大阪は25年に万国博覧会を控え、建物の需要が急速に膨らんでおり、大阪支店には検査の依頼が引きも切らない。

 上野支店長は関西の顧客の特徴として、「設計者、建築主様ともスピード感を求める傾向が強い」と言う。すぐに検査して、すぐに結果を教えてほしいという要望が出されることもあるが、強みである「信頼性」「迅速性」「正確性」を生かした仕事は、顧客からの評価が高く、顧客が顧客を紹介してくれている。

 上野支店長は、確認検査の仕事は面白いと言う。