中高一貫「2-1-3」
システムを導入
同校では今、教育のさらなる進化を目指して「SHINKA!」プロジェクトを立ち上げている。新しいことにチャレンジする「新化」、多様性を受け入れ親しむ「親化」、深い学びを追求する「深化」、成長し続ける「進化」、人生に真の価値を見いだす「真価」、生き方の核を作る「芯化」──を実現することを目指し、新たな教育システムを構築している。
その一つが2022年度から始まった新しいコース制の導入だ。中学には「AF(アカデミックフロンティア)コース」と「GL(グローバルリーダーズ)コース」を設置。前者は探究的学習に注力して、主体的な学びを深めながら応用力や開拓力を伸長する。後者は異文化交流を通して、英語運用力と多様性理解力を伸長し、グローバルリーダーの素質を養う。
どちらのコースも英語教育には力を入れ“自然に英語が話せるようになる環境づくり”を行っている。少人数の英語授業をはじめ、ネイティブ教員が常駐するイングリッシュ・ラウンジ、オンライン英会話 weblio(ウェブリオ)、英検特別講座などを用意し、希望者には短期・中期・長期の研修・留学制度も整えている。
さらに中高接続をスムーズにするため、中高一貫「2-1-3」システムを導入した。これは中学3年次に、高等学校の特別進学コース、総合進学コース、SG(スーパーグローバル)クラスのプレコースを設置するもの。早い段階から大学受験への高い意欲と目標を持たせ、志望大学への合格を実現させるのが目的だ。
「人間教育」を推進
やり抜く力を獲得する
同校の教育の特徴の一つに、健やかな成長を後押しする「人間教育」の推進がある。
「いくらAIが発達しても、人間力はタブレットの中ではなく、集団生活の中で育まれるもの。人間力の根底にある自己肯定感は、体験型研修や部活動の中で、他人から評価されることで生まれます。生徒たちには、学校における集団生活の中で、困難なことに立ち向かい、苦境から立ち直る復元力や、自ら目標を見つけて取り組む自発性を身に付け、最後までやり抜く力(grit)を獲得してほしいと願っています」(田村校長)
そのために、仲間と共に協働する多彩なプログラムを用意している。林間学校やブリティッシュヒルズでの宿泊研修プログラムの他、オーストラリア・ヌーサなどへの短期海外研修や、関西・山陽地方への国内研修など。さらに、東京ディズニーリゾートホスピタリティ研修、大相撲観戦や落語観賞などの体験教育プログラムもある。