高校・N進学で始まる
探究プラットフォーム
中学でのコース分けはないが、高校では三つのコースが設定されている。難関大学進学に対応するカリキュラムを持つ「A特進」は、グローバル社会で活躍できる女性の育成を考え、英語教育に力を入れる。理数分野のスペシャリストを育成する「理数S」は、本格的な理数探究で課題解決力を育成、医療系分野への進学に強い。
日本大学への進学に対応したカリキュラムを持つ「N進学」は、同大学への推薦入学試験制度「基礎学力到達度テスト」で必要となる教科を中心に学習する。部活動と両立しやすい環境が整っているのが特徴で、高校2年次で文系・理系のクラス編成になる。
2023年度からそのN進学で“探究プラットフォーム”による探究学習がスタートする。そこでは、日本大学商学部との連携による金融ゼミや起業ゼミ、ドローン産業利用のパイオニア企業であるブルーイノベーションと提携して行うドローン部、SDGs未来都市である板橋区とのコラボ、豊山女子の教員が開講する歴史やプログラミング、VRなどのゼミの他、生徒自らテーマを見つけて探究活動を行うパターンが用意されている。
生徒はこの中から履修したいゼミを選択、1、2年次に探究活動に従事し、3年次に研究成果をポートフォリオにまとめる。
黛 俊行中学教頭
「本来探究活動とは、教員がお膳立てをしたレールに乗るのではなく、生徒が主体的に学ぶからこそ意味があります。そのため“探究プラットフォーム”では、教員は余計な手助けをせず、生徒の自主性に任せます。探究活動は教科学習と両輪で進むもので、生徒には探究活動に教科の知識が必要であることも実感してもらいたい。最後は発表会もあり、探究活動にしっかり取り組めば、大学入試・総合型選抜にも十分対応できると考えています」
そう説明するのは、黛俊行中学教頭だ。
海外での多彩な
国際交流教育が再開
豊山女子が力を入れている国際交流教育は、今春から本格的に活動を再開した。23年3月には、中学生希望者によるニュージーランド春季短期留学(17日間)を実施。高校では、希望者による夏季カナダ語学研修、N進学・理数Sのオーストラリアへの修学旅行やA特進のボストン修学旅行も実施の予定だ。