ボストン修学旅行では、ハーバード大学の学生が企画した、世界で活躍できる女性リーダー育成を応援する「LADYプログラム」に参加し、ハーバード大学の教員や学生に自分の考えを英語でプレゼンする「ミッション」に取り組む。学問に取り組むグローバルな姿勢を肌で感じることで、進学につながる成長意欲を引き出すのが狙いだ。なお、中学の修学旅行は沖縄を訪れ、行程の1日を米国人家庭と過ごし、生の英語や異文化を体験する「カルチャーティーチング」としている。
また22年度から、学力向上プロジェクトとして、中学の「放課後BJメンター」制度がスタートした。これは、生徒たちのロールモデルともなる、現役女子大学生の「学習メンター」(6人)が自習室に常駐し、自発的に学習する習慣と基礎学力の定着を目指すもの。年間200日オープンし、“部活がない日は自習室に行こう!”が合言葉になっている。
5年後の新校舎の
建設も決定
16年の就任以来、柳澤校長は多くの学校改革に取り組んできた。国際交流教育やキャリア教育を充実させ、高校にA特進を設置。各種の留学制度を整え、海外協定大学推薦制度(UPAA)にも加盟した。生徒たちからの要望に応え、自転車通学を許可、リュックサックを正鞄として採用、夏服でポロシャツや長袖、冬服でスラックスを採用した。中学入試では、思考力型や英語インタビュー型、プレゼン(課題解決)型や算数1科入試などを導入し、多様性のある生徒を積極的に集めるようになった。また、24年度入試から新たに英語1科入試を導入する。
「学校改革で大きく変化したのは、実は先生方の意識です。以前は、教育とはこうあるべきという枠組みにガチガチにとらわれていましたが、今では先生方がそれぞれの持ち味を発揮し、新しい企画にも積極的に参加するようになりました。先生が変わらなければ、生徒たちは変わらない。結果的にその変化が、学校の活力を生み出していると思います」と語る柳澤校長。新校舎の建設も決定(工事期間・25~27年度の予定)し、アントレプレナーシップという言葉の下、日本大学付属校の唯一の女子校はさらに進化する。