理想とするオフィスは
「信頼」の上に成り立つ

木場正之
オフィス環境営業本部
エンジニアリング部 部長(兼)設計部 部長

「コンサル的な視点で、当社はクライアント側に立ちます。当社独自の手法とデータベースを活かしたコストダウンを図り、必ず移転予算内にまとめ上げます。同時にすべての関係者に満足していただくよう、最大限に当社の力を発揮させます。移転コストは経営側から見た社員の方々への期待度と考えております。安いかどうかだけでなく、適正かどうか。結局は、それがコストダウンにもつながると思います」(木場氏)

 移転プロジェクトにあたる際は、プロジェクトマネージャーを中心に、一級建築士、ファシリティマネージャー、ITエンジニア、デザイナーなど内部要員でチームを編成。参加するすべての業者の窓口はプロジェクトマネージャーとなり、責任の所在を明確にした上で、コスト・品質・スケジュールを中心に一元管理される。

 オフィス家具や什器等の購買にあたっては、特定メーカーに偏らない、国内有数のバイイングパワーを発揮。健全な競争原理を働かせた交渉を行い、クライアントの要望をかなえるサポートを行っていく。

万全の運用サポートで
リピート率を高める

 設計、レイアウト、施工のクオリティはもちろんだが、同社らしさがもっとも感じられるのは、移転完了後の運用・保守だ。総務担当者のサポート、ICT等インフラ環境、エコ製品の提案、さまざまなオフィス用品の供給など、快適に仕事をしてもらうためのサービス提供を行っている。

「感謝されるのは“新オフィスのトリセツ”、つまりマニュアルの作成です。移転後、総務の担当者が社内に情報伝達するのは大変な作業です。これを解決するために、当社では移転完了前にトリセツを作成。オフィスのスペックや使い方、ルールをまとめ、これを基に運用していただくのです」(木場氏)

 移転はゴールではなく、オフィス改革によって生産性、競争力を高めるためのスタート地点。運用・保守まで総合的にサポートすることで、クライアントとの間の「信頼」を深めながら、その後のメンテナンスやオフィス構築につなげていく。「お客様に継続してご満足いただく」。これが富士ビジネスの描く理想形だ。

「ファシリティ事業でビジネスをサポートするには継続性が大事です。弊社のリピート率は90パーセント以上。これは信頼の証しだと捉えています」

 石田氏はそう締めくくった。