新幹線の空席情報の世界観を駐車場で実現

次の段階では、「at PORT」にリアルタイムの空き車室情報を実装する計画だという藤林氏は、新幹線や航空会社の空席情報を例に構想を語る。

「新幹線の予約をする際は、リアルタイムで空席、予約席が分かります。キャンセルもすぐに反映されて、席の管理が正確にできているわけです。その世界観を駐車場領域にも導入したい」

駐車場に限らず、同社が持つ「衛星×AI画像認識技術」は、さまざまな企業で活用され、将来は土地活用のキラー技術となる可能性を秘めている。現在でも、用地仕入れや自動販売機、電動キックボード、カーシェアリングポートの設置に活かされている。特に電動キックボードは、よくこんな場所を見つけたと感心するようなビルの隙間やマンション敷地の端にあるデッドスペースにも設置されているが、そのうちの半分ほどは同社の「衛星×AI画像認識技術」で“宇宙〟から見つけたものだという。

市場も大きい。新築住宅着工戸数は年間約86万戸。そのうち8割程度が駐車場手配を伴うケースだとすれば、平均単価を10万円として、新築現場の駐車場ニーズだけでも680億の円市場が見込める。そこに大規模修繕工事やリフォーム市場などが加わるので、「at PORT」事業は、いわば1000億円市場に斬り込んでいるのだ。

同社のビジネスモデルは、これからも成長を続けるだろう。

「自動運転や自動配送というメガトレンドと相性が良く、その中心にいる自動車会社が自前では手掛けない、モビリティと不動産の間にあるのが駐車場です」

藤林氏の目は、大きな未来に向いている。

●問い合わせ先
ランディット株式会社
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-27-5 リンクスクエア新宿16階
TEL:03-6822-4474(代)
URL:https://landit.co.jp/
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