クラウド管理システムで重説作成をスムーズに

成長著しい同社のBPO事業は、賃貸については契約書等の発送代行、売買仲介においては重要事項説明書(重説)の作成が大きなウェイトを占める。こと重説作成については、3年前にサービスを開始して以降、その質の高さが“口コミ”となって、大手不動産会社を中心に引き合いが絶えない。業界でも指折りのクオリティを支える秘密は、蓄積されたノウハウに加え、アナログとデジタル2つのネットワークにある。

「重説の作成にあたっては、管轄エリアの行政機関に出向いて用途地域や建ぺい率、容積率などを確認する『役所調査』がありますが、当社はこれに対応できる人的ネットワークを全国規模で構築しています。加えて、当社が独自に開発したクラウドデータ管理システム『DDS(データ・デリバリー・システム)』により、収集した必要書類、謄本や公図、調査メモといった情報を案件ごとに一元管理し、お客さまと迅速に情報を共有することが可能です」

目下、BPOの新たな成長領域として期待を寄せているのが、「ZEH(ゼッチ:太陽光発電などにより、エネルギー消費を実質ゼロ以下にする住宅)」促進事業へのサポートだ。ZEH物件は、建築費に対する補助金を得られる代わりに2年間、発電量や消費量等のデータを収集・報告する義務がある。その事務処理を、デジタルシステムによりサポートするという。