中古車売却に「セルカ」という新発想。“CtoBオークション”は、なぜ高値で売れるのか？

海外進出、不動産仲介…
セルカのシステムの将来性

「セルカ」の好調を受けてクイック・ネットワークの業績は右肩上がりである。

　クイック・ネットワークのセルカ事業部の21年4月～24年3月における売上高年平均成長率は171％（対前年比の成長率の3年間の平均値、同社調べ）。その原動力は、良質車を低コストで売買する「システム」にあると田畑社長は語る。

「創業から5年ほどは、社内オペレーションを含むITシステム構築にほぼ全てのリソースを投入しました。開発は社内のエンジニアが担当しているので、改善点が見つかればすぐに対応できます」。クイック・ネットワークはオークション運営会社であると同時に“IT企業”ともいえるのだ。

「セルカ」は近い将来、海外展開する計画だという。第1段階として7月から海外の業者が入札できる仕組みを稼働させた。性能が良く壊れにくくメンテナンスが行き届いた日本の中古車は、右ハンドル車を利用する海外で絶大な人気を誇るからだ。

「セルカを通じて日本車の価値を世界に届けたい」と話す田畑社長。さらに「セルカ」で培ったノウハウを生かした新事業、例えば社会問題化している空き家問題などを解決する不動産事業も手掛けたいという。

「公平な不動産鑑定と『セルカ』のオークションシステムを組み合わせれば空き家が流通しやすくなるでしょう」。田畑社長の発想力と実行力に期待がかかる。

利用者の声　藤原隆博さん（兵庫県）

驚きの価格で落札。
参加して楽しい画期的なサービスです！

初めて利用したのはフェアレディZ（Z34）の売却時。ディーラー査定は100万円、買い取り専門店は140万円の提示。あまりに低い金額なので、SNSなどで高値が付くと話題になっていたセルカに連絡し丁寧なサポートを受け出品したところ、驚愕の200万円超えで落札！　リピーターになりました。競りをリアルタイムで見ていると、ライブ感があって楽しい。システムエンジニアの私から見ても、非常によくできたシステムだと思います。友人にも薦めています。