そのため、任天堂が現行路線を維持するのは理にかなっている。大ヒットを記録したゲーム機「Wii(ウィー)」を1億200万台販売した後、任天堂はその後継機で失敗した。紛らわしい名前の「Wii U」は、ゲームソフトのラインアップ不足と混乱したマーケティングに悩まされ、2013年度と2014年度に同社が営業損失を計上する要因となった。同社はスイッチが登場するまで、本当の意味で回復することはなかった。

 しかし、投資家は今回の発表に失望したようだ。任天堂の株価は17日に4.3%下落した。それでも、任天堂株はここ数カ月で急上昇しており、過去3カ月で15%高と過去最高値をわずかに下回る水準にある。

 結局、新型機の成功はゲームにかかっている。任天堂のプラットフォームは自社タイトルで成り立っており、予告編映像は新しい「マリオカート」の登場を示唆しているようだ。このレースゲームはスイッチで最も売れたタイトルで、6400万本を売った。スイッチ2発売時に売り出すゲームソフトとしては良い選択だ。

 それでも、ゲーム愛好者にゲーム機のアップグレードを促すためには、任天堂は幅広く魅力的なゲームのラインアップを提供する必要がある。

 これは任天堂の真の競争優位性が、知的財産にあることを浮き彫りにしている。 大ヒット作「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」 で進出した映画製作も同じことを示す。任天堂を真に他社と差別化しているのはハードウエアのデザインではなく、過去のゲームやキャラクターといった資産なのだ。

(The Wall Street Journal/Jacky Wong)

※この記事はWSJにて2025年1月20日 10:55 JSTに配信されたものです。

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