「世カエル」と世界株式インデックスの相関が低い理由とは

特徴2)アクティブ・インデックス
「世カエル」は、「コインシェアーズ・ブロックチェーン・グローバル・エクイティ・インデックス(税引後配当込み、円換算ベース)」の動きに連動する投資成果を目指す。

 当インデックスには、欧州最大のデジタル資産運用会社であるコインシェアーズ社の徹底した調査・分析により選ばれた40~80銘柄程度が組み込まれている。これらの銘柄は、収益の重要性、収益の潜在性、開発段階、事業競争力の位置付け、事業持続性の五つの要素で構成されるブロックチェーン企業をスコアリングするといった厳格な選択プロセスを経て採用され、組入れウェイトが決定される。

「プロの目利きであるコインシェアーズ社のアナリストが企業訪問をしたり、マイニング会社であればマイニング施設を見に行ったりして一つ一つ銘柄を選んでいます。そのためブームに乗っただけの会社を排除して、本当に成長が期待できる会社を採用する傾向があります。『世カエル』はインデックスファンドとはいいながらアクティブファンドの要素を持っているともいえます」と小島氏。

未来の成長市場をつかむ。ブロックチェーン技術を応援する新しい投資へのアプローチ

「投資対象の分散」と「成長期待」の妙味

特徴3)世界株式インデックスとの銘柄重複が少ない
 
 この特徴はNISAを利用してポートフォリオを組む上で重要な要素となる。世界株式の代表的なインデックスに組み入れられている銘柄とは差別化が図られていて重複が少ないため、世界株式インデックスとの相関が低い傾向がある。

 だからこそ、コア・サテライト戦略のコアに世界株式に連動するインデックスファンドを据えたら、サテライトには、エッジの利いた分野に投資をする「世カエル」を置いて、分散投資効果とポートフォリオの成長をけん引する役割も期待してよさそうだ。

 24年1月、米証券取引委員会(SEC)は、現物型ビットコインETFをニューヨーク証券取引所などの証券取引所へ上場することを認めた。「上場により年金基金のような機関投資家のビットコイン投資への参入が進むでしょう。それはビットコイン、ひいてはブロックチェーンに関連する資産の認知や信用、価格の安定に貢献するという点で大きな意味を持ちます」(小島氏)。もちろん、ビットコイン関連企業の組み入れを行う「世カエル」の運用にも強い追い風になる。さらに暗号資産に好意的な米トランプ政権が誕生したことも好材料視されている。

 インフレで機動力が期待され供給量が限定されるなど、ゴールドと似た特性を持つことから、ビットコインは現在「デジタルゴールド」とも呼ばれており、次世代のゴールドになる可能性を唱える人もいる。そしてブロックチェーンが世界を変えることを期待するなら、「世カエル」は1つの選択肢となるのではないだろうか。

インベスコ 世界ブロックチェーン株式ファンドと
世界株式の推移

未来の成長市場をつかむ。ブロックチェーン技術を応援する新しい投資へのアプローチ出所:インベスコ、ブルームバーグ
基準価額は信託報酬控除後のものです。基準価額の騰落率は、課税前分配金を再投資したと仮定した数値を用いています。世界株式は当ファンドのベンチマークではありませんが、参考として掲載しています。
世界株式:MSCIワールド・インデックス(トータルリターン・円ベース)設定日前日の2019年7月10日を10,000として指数化しています。上記は過去のデータであり、将来の運用成果を保証するものではありません。
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インベスコ 世界ブロックチェーン株式ファンド
(予想分配金提示型)と世界株式の推移

未来の成長市場をつかむ。ブロックチェーン技術を応援する新しい投資へのアプローチ出所:インベスコ、ブルームバーグ
基準価額は信託報酬控除後のものです。基準価額の騰落率は、課税前分配金を再投資したと仮定した数値を用いています。世界株式は当ファンドのベンチマークではありませんが、参考として掲載しています。
世界株式:MSCIワールド・インデックス(トータルリターン・円ベース) 設定日前日の2021年3月10日を10,000として指数化しています。上記は過去のデータであり、将来の運用成果を保証するものではありません。
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