政権当局者らはここ数カ月間、トランプ氏が4月に発表した国別関税には「除外も例外もない」と主張していた。関税は同盟国と敵対国の双方を対象としており、国際貿易における数十年にわたる不公平な扱いへの反撃措置だとトランプ氏は説明していた。
それでも、ホワイトハウスは4月、中国やその他のアジアの生産国からの輸入品に対する高関税措置からスマートフォン、ノートパソコン、その他家電製品を除外すると発表した。また、エネルギー、金地金、一部の重要鉱物も除外し、鉄鋼、アルミニウム、医薬品、銅などの一部の輸入品については、異なる関税命令の対象となっているため、個別の国に課される新関税から除外した。
貿易協定が続々と合意される中、除外対象品目も増えた。トランプ氏は先週、ブラジルからの輸入品に50%の関税を課す大統領令に署名したが、航空機、一部の金属、燃料、オレンジジュースなどブラジルの主要輸出品は除外された。在ブラジル米国商工会議所によると、ホワイトハウスは694品目を適用除外対象とし、これはブラジルの対米輸出額423億ドルの約43%を占める。
現在、さらなる適用除外措置を確保しようとする動きが加速している。
EUは、「ホワイトハウスとの政治的合意」の一環として、米国への輸出品の大半に対する15%の基本関税率を受け入れた。
EUは、米国が戦略物資とみなす一部の製品は15%の基本関税の対象外になると見込んでいる。EU当局者らによると、詳細が発表される際に追加関税の対象外となる品目リストに航空機や部品が含まれる見通しで、化学品、ジェネリック医薬品、さらにはワイン・酒類などの製品についても、さらなる適用除外を確保しようと駆け引きを続けている。
関税除外措置の確保に向けた取り組みは、トランプ氏の貿易政策のさらなる変更に対する懸念が各国政府の間で高まる中、米国との交渉を継続しようとする動きの一部に過ぎない。トランプ氏は、医薬品に対する新たな関税率を最大250%に設定する可能性があると述べている。
先週、米政府と貿易協定を結んだ韓国は、すでに追加協議の準備を進めていると具潤哲・企画財政相は6日、議員らに語った。
日本の交渉チームを率いる赤沢亮正経済再生担当相は5日、米当局者との協議を継続するため米国入りした。赤沢氏は、合意された自動車関税引き下げが具体的にいつ行われるのかが日本側の疑問の一つだと話した。
小規模諸国も合意内容の改善に引き続き取り組んでいる。対米貿易協議の首席交渉官を務めるカンボジアのスン・チャントール副首相は、衣類、履物、かばんなど複数の分野で19%の関税の除外措置を求めると述べた。
同氏は「19%は確定した数字ではないと思う。特定の分野を除外するよう交渉する余地があるからだ」と述べた。また、多くの他の国も同様の除外措置を求めていると付け加えた。
さらに、「彼ら(米国の交渉団)には同情する」とし、「話し合わなければならない国があまりにも多いからだ」と語った。
(The Wall Street Journal/Jason Douglas, Kim Mackrael and Gavin Bade)
※この記事はWSJにて2025年8月7日12:21 JSTに配信されたものです。



