上下関係に縛られない
フラットな組織文化

 就活生にとって、同社の社風も魅力的だ。家族的でフラットな組織文化があり、上下関係に縛られない。

 浅野社長は、新人への期待をこう語る。

「周囲を巻き込み、最後までやり遂げる意欲のある方にぜひ来ていただきたい。心理的安全性を大切にし、失敗しても責任はトップが取る。だからこそ失敗を恐れず挑戦ができる。安心して入社していただければ、育てるのは会社の役割だと考えています」

人事制度と評価制度を刷新、さらに働きやすい職場へ

120年の技術革新を礎に、挑戦を続ける化学メーカー

JNC 人事部
山口久義 
部長

 2025年度に人事制度を刷新しました。改革には三つの柱があります。第一に、年功序列的な要素を縮小し、年齢ではなく職務能力でステップアップできる仕組みに変えました。今後は評価次第で早期に次の段階へ進めます。第二に「総合コース」と「専属コース」を設けました。総合は全国や海外を舞台に幅広い経験を積み、専属は地域に根差して専門性を深めます。両コースは本人の希望で行き来ができ、育児期は専属、落ち着いたら再び総合で挑戦といった柔軟なキャリア設計も可能です。第三に、職能と職務を切り離しました。若手を早くから課長などの職務に登用し、結果が伴えば職能が追随する仕組みにしました。責任ある仕事に挑戦することで成長を加速させます。

 同時に評価制度も刷新。従来通り「目標管理・業績評価」と「職務行動評価」の2軸は維持しつつ、目標管理にバランススコアカードの4視点「財務・顧客・業務プロセス改善・学習と成長」を導入、個人目標を会社の業績や方向性につなげています。一方で、職務行動評価には重要な行動基準を盛り込み、上司と部下が具体的なフィードバックを交わせるようにしました。

 若手育成では4年目まで研修を継続し、キャリア面談やブラザー・シスター制度で中堅になるまで伴走します。技術系は、改善提案の発表などを通じて早期からの活躍を促しています。さらに若手が主体となって、社内横断イベントの「オールJNC交流会」や「隣の部署の仕事を知る」勉強会などを、自主的に開催しています。

 当社は26年に創業120周年を迎えます。次の100年に向けて、技術力と柔軟性、そして人を大切にする風土をさらに育んでいきます。

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