可視経営を広く普及するための活動

「可視経営」は単なる概念ではない。IE(生産工学=同期方式)やトヨタ生産方式を参考に、四半世紀にわたって実践してきた結果から生まれた技法だ。2010年2月には「業務プロセスの可視化法」及び、「チャート作成システム」として特許も取得。これまで大企業を中心に300カ所以上の企業・団体・学校で導入・実践した実績を持つ。

 可視経営の考え方をより多くの方々に広めたい、少人数の組織にもこの技法・ツールを活用してもらいたいという思いから、2011年に一般社団法人可視経営協会を設立した。

 協会では各種研修の開催に加え、ホワイトカラーの生産性向上と組織の活性化を推進できる指導者の育成を目指し、資格認定事業を行っている。資格には、アドバンス(経営革新士)、ミドル(業務革新士)、ベーシック(事務革新士)の3コースに加え、学生や求職者向けの「事務革新士補」も用意している。

 協会設立3年目になるが受験者・資格取得者は順調に伸びている。ある企業では業務革新士の資格取得を課長昇進の条件として定めているくらいだ。今後も協会は、業務改革に真摯に取り組む意欲のある事業者・個人向け相談窓口として、サポートや情報提供を充実させていきたい。

 また日本企業の労働生産性は低いといわれて久しいが、この大きな原因はホワイトカラー業務にある。協会の活動を通じて「可視経営」を普及させ、多くの日本企業のホワイトカラー業務を改革することで、日本企業や日本人の「人」が元気になるお手伝いができればと願っている。