コアバリューは「モチベーション」と「信頼」
──これらの仕組みのもとで、個々の社員はどのように能力を発揮しているのでしょうか。
梅津 仕組みは、営業活動の「きっかけ」を社員に提供するに過ぎません。仕組みを充実させただけで契約が取れるほど、保険の世界は甘くはないと私たちは考えています。営業社員は、さまざまな顧客獲得チャネルから得た情報をもとに営業活動を行うことができますが、そこから成約にもっていくことができるかどうかは、あくまでも個々の社員の能力や熱意、経験にかかっています。
──仕組みと個人の能力が組み合わさることによって、パフォーマンスが最大化するとも言えそうですね。
梅津 そう考えています。私たちは、営業活動のパフォーマンスを上げるためには、営業社員のモチベーションを高めなければならないと考えています。私たちが構築している仕組みの多くが社員のモチベーションに関わるものであるのもそのためです。例えば、フルコミッションや情報の透明性は、営業社員のやる気に直結します。個々の社員のやる気が増せば、サービスレベルが向上し、業績の向上につながります。
大澤 「信頼」も重要なキーワードです。例えば、コンプライアンスの徹底にはコストもかかりますが、それによって、取引先である保険会社や個々のお客さまからの信頼を獲得することができます。もちろん、それぞれの社員のサービスレベルも、信頼感向上のための重要な要素です。保険を取り扱うビジネスにおいて最大の資産の1つは信頼であり、それがなければ生き残っていくことはできないというのが私たちの考えです。
──社員のモチベーションと信頼。その2つが、グッドウインのコアバリューということですね。
梅津 ええ。モチベーションと信頼を糧に個々の社員が高いパフォーマンスを発揮し、会社全体の安定的な経営が可能となれば、社員に過酷なノルマを課すような「無理な営業」をしなくても会社は成長していきます。営業社員たちは、ノルマに縛られず、「自由な営業」を伸び伸びと行うことによって、自分のキャリアを築き、報酬を伸ばしていくことができます。モチベーションを高め、信頼を築くことが、会社と社員の双方にメリットをもたらし、それがお客さまやビジネスパートナーのメリットにもなっていると言えますね。
大澤 グッドウインは、16年前の設立時からこのビジネスモデルを実践してきましたが、保険へのニーズがいよいよ多様化していくこれからの時代にこそ、このモデルは力を発揮する。そう私たちは考えています。