2014年の景気情勢について言えば、消費税だけではなく、海外経済の動向や米QE3縮小の行方によって大きく変わる。もしも、新しいFRB議長が米金融緩和の縮小に失敗して、日本経済を円高・株安が襲えば、場合によっては景気失速というリスクが蓋然性を帯びてくる。
リスクは円安・株高の
環境が失われること
複雑なのは、2014年の金融環境は見えない点だ。すでにFRBがQE3縮小に着手しようとしており、さらに次期FRB議長がどのような金融政策を推進するのかが見えない。
9月のFOMCは、QE3縮小に着手しなかったが、だから12月になってそれができる環境になるとは言い切れない。9月に判断しなかったことは、この先も判断を留保することになりかねない。
日本経済の先行きについて、米金融政策の要因を「棚上げ」しておいて、「大丈夫だ」とは言えないだろう。2012年秋以降のアベノミクスが景気刺激効果を発揮したのは、金融緩和効果に依存する部分が大きい。
先入観を排して言えば、目下のQE3縮小に伴う混乱に対しては、黒田総裁の追加的金融緩和で円高・株安リスクに対処するのが、理屈の上からは自然な対応だと考えられる。
ただし、4月に開始された量的・質的金融緩和は、これ以上に拡張することができるかどうかを吟味する必要がある。黒田日銀総裁には、米国発のマーケットの混乱が起こった場合、追加緩和によって対処する余地があるかどうかを検討していただきたい。
筆者なりに世界経済の展望を見通すと、ファンダメンタルズの部分では、米国のISM指数の上昇、欧州・中国のPMIの上昇などからうかがうと、循環的な景気変動は2013年後半から拡大ペースを上げると見ている。



