メインシナリオは、消費税増税の反動減のときに世界経済がファンダメンタルズから大きく悪化するとは見ていない。だから、2014年の日本経済の脅威にあるとすれば、米金融緩和の行方だと考えている。
消費税増税のリスクは
腹をくくるしかない
安倍政権は今のところ「景気情勢が安定しているから消費税の増税に踏み切る」という判断をしようとしているが、本当は社会保障システムを支えるために消費税が必要だという政治姿勢を前面に出す方が、国民は納得しやすいだろう。
しょせん、景気見通しに基づいて消費増税に踏み切っても、2014年の景気情勢が安泰とは誰も言い切れない。
万一景気が悪くなったときに、景気判断を間違えたという釈明を安倍政権ができるかどうかを考えると、おそらく、そうした理由付けはできなくなるだろう。最後は、判断の責任の所在をはっきりしなくてはいけなくなる。
かつて、消費税を導入した後で退陣した竹下登首相は、「消費税を導入したことは後世の歴史家が評価してくれる」と言い残した。消費税法案を成立させた野田佳彦前首相は、「政治生命をかける」として、法案審議に臨んだ。
経済政策には、科学的分析の部分の他に、政治判断の部分がある。今回の消費増税の判断は、後者のウエイトが大きくなると考えられる。
誰もが明確に先行きを見通せないからこそ、政治的リーダーの判断に依存せざるを得ないということも、はっきりさせた方がよい。



