希少価値の高い
12時間の大特集

 ジャパンツアーライブでは、新作『NEW』からの楽曲をはじめ、ザ・ビートルズやウイングス時代のヒット曲が織り交ぜて演奏された。『レット・イット・ビー』『ヘイ・ジュード』『バンド・オン・ザ・ラン』……。ファンならずとも“昇天してしまう”曲の数々だ。

「どの曲が印象に残るかといえば、全部です。ポールがすごいのは新曲もビートルズ時代の名曲も遜色なく並べて演奏してしまうところ。1曲目から“これを聴いたらもう死んでもいい”という演奏が最後まで続くわけです。この快感はヤバいです」

 ポールのミュージシャンとしての技量の高さにも注目してほしいという。

「僕も若い頃から数えきれないくらい、ビートルズやウイングスの楽曲をコピーしてきましたが、ポールのベースラインは難しいんです。単純な対旋律ではなく、オクターブ上げればストリングスになるような美しいラインを、歌いながら軽々と演奏してしまう。ミュージシャンとしての才能の豊かさを、あらためて感じます」

 スペシャル番組では、来日独占ライブと共に、膨大な過去の映像素材の中から、貴重なライブ映像やドキュメンタリー、ニュース素材など、厳選された秘蔵映像も公開される。ポールの素顔に迫る、希少価値の高い“12時間丸ごとポール”の大特集なのだ。

「今回のような特番があると、1人のアーティストを深く知ることができて嬉しいですね。音楽とは何か、音楽を通した人生とは何か、ということも考えさせられます。ポールのファンはもちろん、ビートルズを知らない若い世代にも、ぜひ見てもらいたい」

 当日はスタジオに、日本の音楽シーンを代表する“ポール・マッカートニーフリーク”やザ・ビートルズ有識者も登場、ファンも納得の中身の濃いトークが展開される予定だ。