選べる環境性能
ゼロエネ街区も登場

「大宮ヴィジョンシティ みはしの杜」モデルハウス。現在、5棟が公開されている(2013年12月撮影)。街全体で、ヴィジョンHEMSを使ったコミュニティ醸成が進められるなど、先進の取り組みも目を引く

「ヴィジョンシティ」という名称は、「街と住まいの未来像を描く」という壮大なコンセプトから生まれた。そして、その名の通り最先端の環境水準を誇る街並が生まれつつある。

 ここで注目したいのは、「大宮ヴィジョンシティ みはしの杜」の建物仕様は、決して設備に頼ったお仕着せの重装備ではない、という点だ。

「ユーザーの方々にも、環境に関心が高い方もいれば、それほど興味がないという方もおられます。太陽光発電にしても最初から必要、将来は考える、全く不要といった違いがあります。ここでは、そうした環境志向の違いに柔軟に対応した街区設計を意識しています。同時に、将来リフォームしにくい躯体部分の高断熱化を重視し、そのまま住んでも快適に暮らせるように、高い断熱性能や省エネ性に特化した設備を標準採用しています」(野村課長)

 省エネ・省CO2を追求すると、環境によい上、月々のエネルギーコストは抑えられるが、どうしても導入時のイニシャルコストはかさむ。そこで、「大宮ヴィジョンシティ みはしの杜」には環境性能が異なる5つの街区を設定。環境性能が最も高いZEH(ネット・ゼロエネルギー・ハウス)から、最もシンプルな建物が集まるゾーンなど、好きな街区を選べるようにした。

 すべての住戸が低炭素住宅に準拠した高断熱仕様だから、「最もシンプルな仕様」でも、一般的な分譲住宅と比較すると、環境性能は高い。さらに川沿いの18区画は、前述の標準的な高断熱仕様に加え、電気とガスのハイブリッド給湯システムなどによる省エネや、3.5kWという最低限に抑えた太陽光発電による創エネで、年間の1次エネルギー使用量がネットでおおむねゼロになるZEHを抑えたイニシャルコストで実現した。

 その中間の、ZEH街区に近接する23区画では、将来的なZEH化に対応できる建物形状や構造にするなど、多様なニーズに応えるきめ細かい対応が取られている。

 この他、全戸にポラスオリジナルのヴィジョンHEMS(ホーム・エネルギー・マネジメントシステム)を搭載。従来の「エネルギーの見える化」にとどまらず、ユーザーとポラス間のコミュニティツールとして活用する他、タイムリーな気象データに基づいた「採風アラート」など、多様なライフサポート機能を搭載している。採風アラート機能とは、心地よい風が吹けば窓開けを勧めるもの。庭には雨水利用タンクも設置され、全戸につく家庭菜園(ポタジェ)には、生ごみを肥料にするコンポストも置かれている。

ライフスタイルに応える
多彩な選択肢を提供

ポラス
購買部
戸上義啓 係長

「大宮ヴィジョンシティ みはしの杜」のもう一つの特徴は、環境性能に加え、ライフスタイルによって選ぶコンセプトハウス「スタイルプラン」も5種類用意されていること。それらが掛け算されて、125区画の街にちりばめられているので、ユーザーは好みに合った「自分の家」を見つけられるのだ。

「5つのコンセプトに合わせ、建材メーカーとの共同開発製品やオリジナル製品などをバランスよくコスト配分して魅力的な空間づくりを行っています。プロがコーディネートする、カスタムメイド感覚の企画住宅です」(ポラス購買部・戸上義啓係長)

 続いて、その魅力的な5種類のデザインを見てみよう。