アンケート対象は目的により使い分けられる
アンケートの新たな発信先は3種類ある。まず、ヤフージャパンが提供するYahoo!ニュース「意識調査」に、アンケートの回答を呼びかけるためのバナーを掲示でき、サイト閲覧者の回答を集められる「リバーサンプリング型」のサービス。
二つ目はGMOリサーチが運営する「Japan Cloud Panel」と連携し、約300万人のパネルに対してアンケートの実施が可能になるサービスだ。
そして三つ目は、セールスフォース・ドットコムが運営するオンデマンドアプリケーションのマーケットプレイス「App Exchange」で、今夏リリースされたQuestantアプリだ。このサービスの対象はセールスフォース・ドットコムの利用者に限られるが、セールスフォース・ドットコムのプラットフォーム上で管理している顧客に対してアンケートを配信して回答を集めることができ、アンケート結果を管理している顧客情報に紐づけて、分析することも可能になる。
さらにこれは先の二つとは異なる大きな特徴がある。セールスフォース・ドットコムは米国でより広範囲に普及しており(世界全体で10万社以上が 契約)、英語版のクエスタントが利用されることで、クエスタントの英語圏での認知や利用者拡大が見込まれるのだ。マクロミルの海外戦略においても重要な意味合いを持つ。
「ニーズの可視化」を可能にするツールに
「アンケートはやみくもに多くの人の意見を集めればいいというわけではありません。今回のサービスによってクエスタントに『誰に聞くのか』という付加価値を追加することができました。誰に聞くのかということは、最終的に得られるアンケート結果の精度に直結する重要なこと。これまでよりも使い勝手が良くなったと思います」(高木氏)
さらに、「アンケートはただ声を集めるだけではない」という高木氏。「アンケートの最終的な目的は、企業がそれらの〝声〟を集めて、意志決定の合理化に役立てることです。世の中のニーズを可視化するとともに、回答者とユーザー、さらにはユーザー同士がつながる、そんなツールにクエスタントを成長させていきたいと考えています」。