創業以来、企業を支えるシステムを提供してきた日本ユニシスは、システムの中核となるデータに対する深い知見を生かし、複雑化・多様化するマーケティングの現場で、企画・運用・分析・評価までトータルで支援するデータマーケティングサービスを提供していく。部分最適に陥りがちな企業のプロモーションの全体最適化と経営目線の目標達成をサポートしている。

購買行動の多様化で有用な情報が蓄積

 日本ユニシスは、コンピューターの黎明期である1958年の設立以来、時代のニーズにいち早く呼応したITサービスを提供。各業種の企業に基幹系システム、情報系システム、データ分析サービスを提供する中で、システムの中核を成すデータに関する管理・活用のノウハウを蓄積してきた。

 一方、市場では消費者の購買行動が多様化するとともに、従来からの店舗、DM/カタログ、コールセンターに加え、ECサイト、メール、ソーシャルメディアなどさまざまなチャネルを通じて、マーケティングに有用な情報が企業内に蓄積されるようになった。

 「顧客情報、商品情報、購買情報、販促情報といった自社内データだけでなく、ネットチャネルの進化に伴い得られるようになったオーディエンスデータやソーシャルメディアなどの外部データの活用によって、データ分析の可能性はさらなる広がりを見せています。

総合マーケティング部長 藤戸 哲也 氏

 例えば、どのような顧客がどのサイトの内容に反応してどの商品を購買するに至ったかといったルートまで詳細に把握できるようになりました」と説明するのは総合マーケティング部長の藤戸哲也氏だ。

 顧客ごとにパーソナライズされた情報によって、ワン・トゥ・ワン・マーケティングに代表されるような顧客視点の効果的な販促活動が可能になったのである。

バック・フロント両サイドのデータ統合がカギ

 これらのマーケティングに有用なデータを積極的に活用し売上増につなげようという機運が高まる反面、その実行段階で壁にぶつかる企業は多い。

 それは、基幹系を中心としたバックサイドと、Webサイトなどフロントサイドのシステムで持つ顧客に関するデータが企業内において分散しており、顧客情報や商品情報といった自社内の基本的なデータさえ一元化されていないケースが多いからだ。

 「フロントサイドのデータはマーケティング部門、バックサイドのデータは情報システム部門といったように企業内においてバラバラに管理されている。

総合マーケティング部 ビジネスプロデュース室長牧野 友昭 氏

 オムニチャネルでマーケティングを効率的に行うためには、フロントサイドとバックサイドのデータを一元的に管理し、各チャネルが連携する必要があるが、要員の問題と組織間の壁がそれを難しくしています」と指摘するのは、総合マーケティング部ビジネスプロデュース室長の牧野友昭氏だ。

 それに対し、CMOなどのマーケティングリーダーが統率力を発揮することで、各種のデータを適切にマーケティング活動へと生かすことが期待されている。

 このような現状に対し、日本ユニシスではCMOなどの役割をITサービスと人の面からサポートし、組織内連携の支援を行う考えだ。

 「当社はバックサイドとフロントサイドの両方の業務を理解し、ITサービスを提供してきたからこそ、両面から、データ統合のご相談に乗ることができます」と牧野氏は話す。

 また、すべてのデータ統合が難しい場合は、どのようなチャネルのどのデータを組み合わせるかといったことから提案することもある。業種業態によって有用なデータが違うためだ。