創造性を高めるために
必要なのは「環境」
―― 河田社長が考える、良いオフィスとはどのようなものでしょうか。
河田 重要なのは「創造性」だと思います。
ビジネスでは、安くていいものを作ることが目的になる段階もありますが、ある程度まで成長してしまうと、それだけでは勝負できなくなってくる。そこに付加価値をプラスしていくなどして、さらに成長するためには、創造性が不可欠です。例えば、アメリカのグーグル、アップルなどグローバルで成長し続けている企業は創造性の高さが強みとなっています。
創造するためには、まず考え、発想を生むことが必要です。人間の発想は環境によって大きく左右されます。だから経営にとってオフィスは重要なのです。
ワーカーが自由に発想し、創造性を引き出せるのはどのような環境、つまりどのようなオフィスがよいのか。ワーカーの創造性が高まるオフィスデザインを考えることは、企業を成長させるための重要な経営戦略の1つを考えることであると思います。
創造性を高める組織と
オフィスの関係
河田 また、創造性を高めるためには、自由に動き、自分の頭で自由に考えることができる組織作りも必要でしょう。
スポーツに例えるなら、サッカー型の組織ですね。野球はワンプレーごとに止まり、選手はそのときに監督やコーチからの指示を受けて次のプレーに移りますが、サッカーは、基本的な戦術は監督が決めていても、試合が始まってしまえば、それぞれの選手が走りながら考え、自分で判断しながらプレーを続けていきます。
野球ではプレーに対して「創造性」という形容詞はあまり使われませんが、サッカーで「創造性があるパス」などはよく使われる言葉です。そうしたことからも、自由に動き、自分の頭で考え、自分で判断しやすい組織は創造性が生まれやすいと言えるのではないでしょうか。
この創造性が高まる組織作りを支えるのもオフィスです。サッカーでは監督の戦略はフォーメーションに表れます。経営者にとってオフィスはサッカーでいうフォーメーションを作る要素の1つであり、理想の組織作りに欠かすことのできないものだと思います。
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