「時間がかかりすぎる」「結論は出たのに、何となくしっくりとこない」――。会議をめぐってよくある感想だ。短い時間で効率よく、納得のいく会議をするためには何が必要だろうか。

アイデアや情報、会議の空気感が失われた
空虚な「結論」

 配布された資料を眺めて、発言者の説明を聞きながら、ただうなずくだけ――。
 そんな受け身の会議が日常化してはいないだろうか?

 また、会議終了後に配られた議事録を読んで、「こんな内容だったっけ?」と、違和感を覚えることもある。これは、議事録の作成者が直接議論に参加していないことが原因の一つ。議事録をまとめるために「話を聞き漏らすまい」と受け身の立場に徹するので、どうしても白熱する議論の輪の中に入れない。その結果、論者たちが共有したその場の“空気”や認識と議事録の結論に微妙なズレが生じてしまうのだ。

 結論だけがシンプルにまとめられ、そこに至るまでにどんな問題提起やアイデア出しが行われ、どのように合意形成されたのかといったプロセスがごっそり抜け落ちてしまうことも多く、これも違和感の原因となる。

 受け身の会議は、時間と生産性の無駄の最たるものである。4人の会議で1人が議事録の作成に専念すれば、25%のアイデアが失われ、会議の時間も延びてしまう。1人の発言者の説明を10人、20人がただ聞くだけとなると、ロスはさらに甚大だ。

 会議は全員が参加してこそ効果が上がる。結論に至る時間が短縮されるだけでなく、英知の掛け合わせが増えることによって、画期的なアイデアやブレークスルーが生まれやすい。

 そして、全員が合意形成プロセスに直接かかわっていれば、経営陣や会議に参加しなかった人にも結論に至った経緯をきちんと説明できる。全社的な意思統一や情報共有のためにも、“会議のあり方”を変革することは有効なのである。

 そうした変革を支援するツールとして導入企業が増えているのが、エプソンのインタラクティブプロジェクターだ。

 通常のプロジェクターのようにPCに接続してプレゼン資料やウェブサイトを投写するだけでなく、投写された画面を電子ホワイトボードとして使用できるのが、この製品の大きな特徴。

 壁面やボードに照射された光の範囲に電子ペンを走らせれば、ホワイトボード上にマーカーで書くのと同じように、異なる色や太さの文字や線が自由自在に描ける。機種によってはタブレットのように指を使って、文字や図を拡大・縮小したり、移動させたりすることも可能だ。

 普通のホワイトボードは、書き込んだ内容がいっぱいになると消さなければならないが、エプソンのインタラクティブプロジェクターなら、書いた文字や図を縮小すれば、余白をどんどん増やして書き込みを追加できる。

 その上、50ページ分までの板書がそのままの状態でデータ保存できる。次回の会議で同じページを開けば、すぐに議論の続きに入れるし、PDFとして保存すれば、メールやグループウェアを通じて会議に参加しなかった人にも情報を配布できる。

 これらの機能が、“会議のあり方”を大きく変えるメリットとして注目されているのだ。