金融や財務のプロなど
500人以上が取得
「プライベートバンカー(PB)」資格は、こんな時代の要請に対応すべく、同協会が13年6月に創設したもの。富裕層や事業オーナーが求める高度な資産運用のニーズに対し、金融機関や財務コンサルタントなどがサービスの向上を図る上で必要となる幅広い知識と多面的なコンサルティング能力を認定する。
14年10月末現在、金融機関で働く人や税理士・公認会計士、また、金融業界への就職希望者など、すでに500人以上が同資格を取得している。
レベルには、「プライベートバンキング・コーディネーター(初級)」「プライマリー・プライベートバンカー(中級)」「シニア・プライベートバンカー(上級)」の3段階がある。
大澤静香 PB教育企画部部長
「初級は銀行の窓口業務などで富裕層や事業オーナーのニーズをキャッチできるレベル、中級はニーズをより深く理解し、相続や事業承継などの相談相手となれるレベルで、主に金融機関の営業職の方などが受験しています」と、同協会の大澤静香・PB教育企画部部長は説明する。
上級のシニア・プライベートバンカーには、顧客の課題を深く理解し、税理士や公認会計士などとも連携して、具体的かつ総合的な解決策を提案できるスキルが求められる。高度な実務知識が要求されるだけに、プライマリー・プライベートバンカー資格保有者や日本証券アナリスト協会検定会員、証券アナリスト第1次レベル試験合格者などに限って受験が認められる。
また初級、中級はコンピュータ試験のみだが、シニア・プライベートバンカーは、さらに筆記試験で「投資政策書」を作成しなければならない難関試験だ。
大澤部長は、「この試験に合格できるレベルなら、金融機関で富裕層や経営者の担当職員を取りまとめるリーダーとして活躍できます。税理士や公認会計士の有資格者が、業務の幅を広げるために受験するケースも少なくありません」と述べる。
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