コスト削減の“最後の聖域”ともいわれる、出張業務。JTBの法人向け出張手配管理ソリューション「Bzit」は、豊富なチケット手配と、圧倒的な導入のしやすさで、多くの企業に採用されている。現在の導入企業数は約2100社、ユーザー数は56万人に及ぶ(2014年末現在)。導入企業の一つである国分に、そのメリットと効果を聞いた。

K&K国分 人事総務部
木戸恵美子

「Bzit」を導入する以前、国分では出張が発生すると、部署ごとにエリア担当の女性社員が、チケット手配のために奔走していたという。「(出張経費の)現金が社内で回っている状態でした」と話すのは、国分で「Bzit」の運用を担当する人事総務部の木戸恵美子氏だ。

 もともと企業の業務の中で、出張手配とその周辺業務は煩雑な分野だ。航空券や鉄道のチケット手配から精算、経費や旅費規程の管理、購買プロセスなど、効率化が図られなければ、出張者と管理者の労力と時間をいたずらに浪費させ、必然的に本業を圧迫する。

 もしそれらをトータルに管理できたらどうだろう? 企業にとっては出張関連経費の可視化が実現し、個々の出張者の利便性も高くなるはずだ。その結果、航空券や宿泊代の直接コストや、周辺業務に関わる間接コストが削減できる。JTBの「Bzit」は、そんな企業の切実な要望に応えられる、法人向け出張手配管理ソリューションなのだ。

法人契約で出張者の
立て替えや仮払いが不要に

JTB首都圏
ビジネストラベル事業部
石井美里

「Bzit」の特徴は、一つのパスワードで多数のチケット手配サービスを利用できること。「インターネット環境があれば、会社でも自宅でも24時間、飛行機、新幹線、ホテル、レンタカーなど、出張に必要なチケットを、出張者自身がセルフブッキングすることが可能になります」と説明するのは、JTB首都圏・ビジネストラベル事業部の石井美里氏。

「Bzit」導入では、四つの大きなメリットがある。まず、法人一括精算で契約すると、全てを会社精算にできるため、出張者の立て替えや仮払いが一切不要になること。二つ目は、チケット手配時に出張申請書を作成するため、管理者は「いつ、誰が、どこに、どうやって、どれくらい掛かるか」を可視化でき、規定順守の徹底や内部統制の強化に貢献できること。高額運賃の利用などが抑止され、結果的にコスト削減につながるのだ。

 三つ目のメリットは、出張申請書や精算書に予約データがそのまま反映されるので、出張者の入力作業や管理者のチェック作業を削減できる点だ。手配書の確認や領収書のチェックが不要になり、出張業務全般の効率化が図られる。そして四つ目は、出張データの有効活用ができること。蓄積されたデータを基に、法人専有回数券や割引運賃の優先利用を促進すれば、さらなる経費削減が可能になる。

「データ化された出張情報で所在検索が可能になるため、有事の際は、社員が今どこに出張しているかを直ちに把握することができます。そのため最近は、危機管理に有効なツールとしての引き合いも多くなっています」と石井氏は明かす。