これからの不動産市場をけん引する存在になりそうなのが、シングル世帯だ。
特に都市部のシングル層は、マンション取得意欲が旺盛。男女比では圧倒的に女性シングルの動きが目立つ。どんな住まいが求められているのだろうか?

単身者の持ち家率は
圧倒的に女性優位

 Y・Yさん(39歳・会社員・女性)は20歳のときから賃貸住宅に一人暮らし。「家賃を払い続けるのはもったいない、買うなら消費税が上がる前に」と、2014年3月、中央区内の東京メトロ日比谷線沿線駅徒歩4分の1LDK(41平方メートル)のマンションを購入した。

YY「ホテルライクな暮らし」をテーマに、白を基調としたインテリアで統一。壁にかかるパネルはY・Yさんの手作り
【DATA】Y・Yさん(39歳・会社員) 立地●中央区 駅徒歩4分 間取り●1LDK・41平方メートル 価格●3900万円 購入時の年収●約700万円

 物件に求めた条件は、東京23区内の駅近。「自分の通勤に便利で、将来、結婚したときも貸しやすい」からだ。探し始めて1カ月、6件目に「駅近で南向き、通勤時間は30分。再開発エリアに近く地価も上がっている」という今の住まいに出会い、即決。

 価格は3900万円。コツコツと貯金した1900万円を頭金に充て、20年ローンで2000万円を借り入れた。月々の支払いは、ローンの返済9万円に管理費と修繕積立金を加えて約11万円。最初から繰り上げ返済を視野に入れた資金計画だったため、「あと5年ほどで完済する」という。

「賃貸より広くなったし、床暖房や24時間ごみ出しOKなど、設備・仕様が格段に良くなり満足しています。何より、自分の家があるという安心感が大きいですね」