あなたは毎日、どれくらい時間をかけて頭を洗っているだろうか?

 もし、数十秒ほどで終わらせているとしたら要注意。なぜなら、加齢臭より悪臭であると言われる40代特有のアブラのようなニオイ「ミドル脂臭」が主に発生しているのは、「後頭部」と「首の後ろ」で、頭の洗い方がニオイ問題に直結するからだ。

 では、実態はどうだろうか。化粧品メーカーのマンダムが2013年10月に20~50代の男性452人を対象に行った調査によると、30~40代ミドル男性の「頭を洗う」時間は61%が2分以内で、全体の4分の1が「1分未満」ときわめて短い。しかも、ミドル脂臭の発生しやすい「頭の後ろから首にかけて」をしっかり洗っている人は、他の部分と比べても少なく、30代では38%、30代以上にニオイの発生しやすい40代でも50%に留まっている。

「お客様の頭の後ろを洗っていると、アブラっぽいニオイがプーンと漂ってくることがあります」

 こう語るのは、東京・赤坂のシャンプー専門店「シャンプーワン」の店長・大方純さん。多くのミドル男性の頭を洗ってきたプロ同様、周囲もそのニオイには気づいているはずだ。やはり後頭部のケアは、ニオイ対策に必須と言って間違いない。そこで大方さんに、ミドル脂臭の対策に適切な頭の洗い方を教えてもらった。

予洗いは丁寧にしっかりと

 まず、シャンプーを付ける前にぬるま湯で髪と頭皮をすすぐ「予洗い」をしよう。多くの人は「髪が濡れたらOK」と思っているかもしれないが、それでは不十分。ホコリなどの生活汚れは、予洗いで落とすことが大切。これによってシャンプーの泡立ちが良くなるからだ。指で頭皮を丁寧に、しっかり洗うことを心がけよう。

シャンプーは泡立ってからが重要

 次にシャンプーだが、ここでも「泡立ったらOK」で終わらせてはいけない。予洗いをしっかりしたことで、大きな汚れは落ちているが、頭皮のアブラやスタイリング剤はまだ残っているからだ。泡立ってからは、爪を立てるのではなく、指の腹を使って頭皮をしっかりと、目安3分洗うことを心がけよう。

 ヘアワックスを使っている人は、アブラが落ちづらいので2度洗いがおすすめ。ただ、頭皮が乾燥しやすい人やスタイリング剤を使わない人は1度でしっかり洗えばOK。洗い流すときも、キュッキュッとするまで洗い流すことを心がけよう。