海外駐在要件や
発信型英語力の育成に活用

 前述のアンケート調査によれば、51.7%の企業が、TOEIC®スコア以外に、スピーキング・ライティング能力を、昇進・昇格の「参考にしている」「将来はそうする可能性がある」と回答している。すでに企業の中には、海外駐在要件や昇格要件にTOEIC S&Wのスコアを定めている企業や、海外ビジネス担当者研修などでTOEIC S&Wの受験を奨励している企業がある。また、バランスの良い英語教育のため、発信型英語力を育成し、その達成度を評価する目安に、TOEIC S&Wを導入する大学も増えている。

「14年度で約260もの企業・団体や大学などが、TOEIC S&Wを採用しています。受験者の総数はまだまだ少ないのですが、受験者数の推移を見ると、13年度の1万4700人から、14年度は2万4000人と、急速に伸びています(下グラフ参照)。私たちが考えるグローバル人材とは、単に英語を話す人ではなく、世界中の人たちと一緒に議論をし、協力しながら共に繁栄していける視点を持つ人材です。TOEIC S&Wが、そうした人材の育成に貢献できることを願っています」と語る山下常務理事。

 従来からのTOEIC®テストが、リスニング・リーディングの“パッシブ(受動的)スキル”を測るものだとしたら、TOEIC S&Wは、日本人が弱いとされる発信型の“プロダクティブ(能動的)スキル”を鍛えるものだ。今後のさらなる普及が期待されている。

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