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「顧客の創造」がマーケティングの目的である

生活情報のプロによる「1次情報」発信が
強力な消費者データを呼び込む

ライオン|オウンドメディア

河合起季
2015年12月16日
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ライオンの生活情報サイトLidea(リディア)は、2014年11月にオープンした生活情報サイト。「マイスター」と呼ぶライオン商品の研究開発に関わる専門家が消費者の疑問に応えるコンテンツ(上)を発信して、汚れ落としや歯磨きなど、身近な暮らしの課題を解決しながらライオンの商品を紹介するサイトだ

 「たとえば、浴衣や水着の正しい洗い方を紹介する記事では、どちらも当社のおしゃれ着用洗剤『アクロン』を使います。これを読んで正しい洗い方を知り、これまで間違った洗い方をして失敗していた人が『アクロン』を使うようになるというのが理想的な形です」

 「アクロン」で洗えるものは幅広いが、毛糸洗い専用と思い込んでいる人もいるらしい。浴衣や水着の洗濯にも使えることを知る人が増えれば、夏の時期も売上げが伸びるというわけだ。しかも、このような消費者の新たな気づきは、クチコミでも伝わりやすい。

 「浴衣や水着の洗い方にアクセスが増えるのがいつかがデータでわかっているため、今夏はそれに合わせてテレビCMや店頭POP、バナー広告などで〝アクロンを使った浴衣・水着のおうち洗い〟を訴求するプロモーションを展開しました。これは洗濯の例ですが、他の分野でも同じ考え方です」

 このように「Lideaのコンテンツ」→「データ分析」→「プロモーション」をぐるぐる回す取り組みを始めている。

 昨年末には、大掃除の影響か、「カーテンの洗い方」へのアクセスが急増したという。この時はとくにプロモーションは打たなかったが、「どうやって風合いを落とさずにカーテンを洗うか、その時にどんな洗剤が有効か」という情報をタイミングよく発信できれば、商品の売上増加にもつながっただろう。リディアの開設で、こうしたタイムリーな情報発信の基盤が完成したのだ。

大丸百貨店との
コラボも好評

 洗濯に関する情報提供を通し、販売店支援にも取り組んでいる。たとえば、大丸百貨店とのコラボキャンペーンは1年半(3シーズン)続いているという。対象商品は「自宅で洗えるスーツ」などだ。

 「毎回、店頭キャンペーンの1ヵ月くらい前に、当社のお洗濯マイスターが店員の方を対象にアクロンを使った正しい洗濯方法の講習会を開いています。期間中、購入していただいたお客様にはアクロンの試供品をプレゼントしていますが、それがなくなったら近くのお店でアクロンを買ってもらえることが期待できるというわけです」

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顧客の創造とは、自社の顧客基盤を拡大することである。そのためにはマーケティングとイノベーションが不可欠である。顧客第一主義や顧客のセグメンテーションへの盲信から抜け出し、イノベーションを軸に顧客との新たな関係性の構築をすすめる企業と、マーケターの考え方を探る。

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