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「顧客の創造」がマーケティングの目的である

専門業者向けデータをビジュアル化
最終消費者に向けて災害リスクを「見える化」する

地盤ネットホールディングス|BtoBtoCの取り組み

河合起季
2015年12月22日
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 「当社で再チェックした結果、約62%の土地は改良が不要でした(2014年12月31日現在)。これまでに過剰な地盤改良工事を削減した数は3万棟以上。仮に1棟当たり100万円と換算すると、工事削減効果は300億円に相当します」

 さらに、より精度の高い地盤調査と解析が可能な地盤測定機「グラウンド・プロ」を自社開発し、2010年には「地盤安心住宅」というサービスも始めた。ここでは、最初の地盤調査から同社が行う。グラウンド・プロは全国に約150台配置、累計5万件超を調査した結果、「地盤改良工事は80.8%が不要」と、よりパフォーマンスの高い判定を出せるようになった。

災害リスクを マップで
“見える化”

「地盤安心マップ」は、従来専門業者向けだった地盤のデータをグーグルマップ上にグラフィカルに配置して無料公開している。一般消費者にも地盤への理解を深めてもらうことが狙い。
http://www.jibanmap.jp/
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 2014年5月には、ウェブ上で閲覧できる「地盤安心マップ」の無料公開も始めた。

 「当社には地盤データが直近1年間で5万件、累計12万件以上蓄積されていましたが、再利用は考えませんでした。公開しても、専門家でないと理解できないからです。そこでマップでは、当社の地盤データをベースに、液状化ハザードマップなど自治体や国土交通省のオープンデータを重ねて、その土地にどのような地盤リスクがあるかを見やすくビジュアライズしました」

 そして2015年1月には、より簡単に地盤リスクを確認できる新機能「地盤カルテ」を追加。住所を入力すると、その地盤リスクを点数化、チャート化したリポートが無料でメールで届くという。

「地盤カルテ」の診断結果。5つの項目で地盤の特性がわかり、総合スコアで安全性もチェックできる。住所等の情報を入力すれば診断は無料。
http://jibannet.co.jp/karte/
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 それによると「改良工事率(3km圏内の地盤ネット社判定による改良工事率)」「浸水リスク」「地震による揺れやすさ」「土砂災害危険リスク」「液状化リスク」の5段階評価と総合評価(最高100点)がわかる。総合評価でいうと、平均は68点、80点以上が優良だ。多い月には1万件以上のアクセスがある。

 「従来の住宅建築は、土地を購入し、建築契約を済ませた後に、地盤調査を行うというフローでした。しかし、これでは改良工事の必要性や災害リスクがわかっても、後の祭り。想定外の地盤改良費用がかかることにもなりかねません。地盤カルテを利用すれば、土地の購入前におおよその災害リスクを確認できます」

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