「洗うとすっきりするトニック系のシャンプーを使う男性がいらっしゃいますが、脂分を取りすぎるのもよくありません。しかも爪を立てて強く洗うと、頭皮が傷つき、フケや痒み、湿疹ができるお客様をよく見かけます。ですから、40代の男性は個々に自分にあったシャンプーを選んでお使いになるのが大切です」(加藤さん)
このように髪の毛が細くなり、頭皮の脂が粘りを帯びて髪のボリューム感が低下するなかでは、若い頃と同じスタイリングをしても以前と同じ髪型はつくれない。それを知らずにスタリングし続けると、“残念な髪型”になってしまうのだ。
シャープで色気のある髪型に!
意外と知らない「縦長ひし形の法則」
残念な髪型にならないためには、年齢にあったスタイリングを知ることが大切。40代、そしてまもなく40代を迎える30代後半からはスタイリングをどのようにつくればいいのだろうか。
加藤さん曰く、スタイリング全体のポイントとして大切なのが「縦長のひし形スタイル」。しかし実のところ多くの人は、先ほど挙げたような髪にまつわる加齢変化によって、40代前後からは髪のトップのボリュームが落ち、コシがなくなってパサつくことで髪の毛が横に広がり、「横長のひし形スタイル」になってしまっている。
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加藤さんが、「(横長のひし形は)かわいい印象はあるものの、おじさんっぽく見える要因」と指摘するように、スタイリッシュさが失われてしまう。だからこそ、「トップにボリュームを出し」「サイドを抑えて、ハチ下にやや広がりをもたせる」ことで、縦長のひし形をつくることを意識させよう。
また、40代男性に重要なのが「色気」を感じさせること。加藤さんが「額を見せることがカギ」と強調するように、恥ずかしがらずに前髪を上げて額を出そう。
では、具体的にはどのようにスタイリングをしていけばよいのだろうか。「ショートの男性は西島秀敏さんを、ミディアムショートならば福山雅治さんをイメージしてみると、色気のあるスタイルができますよ」(加藤さん)と、いずれもハードルが高そうだが、まずはショートヘアの男性のスタイリングから加藤さんに教えてもらった。