担当者と顧客が同じ目線で語り合う
共創コミュニティを昨年7月開設

 顧客との距離感を縮めるため、田嶋さんたちは1つのプロジェクトを立ち上げた。「熱狂×共創戦略」との名称で、同ブランドの熱狂的なファンと積極交流を図りながら、ニーズにきめ細かく応えた「ESPRIQUE」の製品、体験をともに創り出していくのが目的である。同ブランドの商品企画を担当する立場から参加した湯地知子さんは、今回のプロジェクトに沿って開設された共創コミュニティの成果について次のように語る。

コーセー
コンシューマーブランド事業部
C/B企画部 企画一課
湯地 知子

「今までは新製品を投入しても、お客さまの評価が分かるまで一定期間を要しました。しかし、コミュニティ参加者を通じたアンケートでは発売開始後3日で200件の回答が寄せられます。メイクに関するお客さまの声をダイレクトに収集できたことも大きな成果です」

 では、具体的にどのような施策を展開していったのか? まず、トライバルメディアハウスの支援のもと、共創コミュニティ空間として「Dressing Room(ドレッシングルーム) by ESPRIQUE」(以下、ドレッシングルーム)を昨年7月に開設。「ESPRIQUE」の熱狂的なファンと、田嶋さんや湯地さんなどの同ブランド担当者がこの場を通じて同じ目線で語り合うという活動を開始した。