日本初の外資系生命保険会社として1973年に営業を開始、現在、国内で約850万件の契約を持つ。データ分析に基づく「サイエンス」で、革新的な商品やサービスを提供。「今までにない新しい生命保険会社」を目指している。

谷貝 淳
執行役専務
チーフ カスタマー マーケティング
オフィサー

 親会社であるメットライフは1868年に米国で誕生した150年近い歴史を持つ世界最大級の保険グループである。同社の強みとして真っ先に挙げられるのは、生命保険会社として必須の条件でもある、財務の健全性と長期に渡る企業の安定性だ。

 谷貝淳執行役専務は、「メットライフは全世界に1億人のお客さまを持ち、現在、米国第1位の総資産を保有しています。総資産額は約100兆円になります。2008年の世界的な金融危機の際にも公的融資を受けず、リスク管理に長けた金融機関として高い評価を受けています」と説明する。

 日本では国内初の外資系生命保険会社として1973年に営業を開始、約850万件(2016年3月末時点)の契約を保有する。世界で約50カ国あるメットライフグループ全体の売上高と利益の約20%を占め、米国に次ぐ大きな規模となっている。スタンダード&プアーズ社の保険財務力格付けでは『AA–※1』と、高い財務の健全性を誇る。

「サイエンス」で
財務の健全性を実現

 財務の健全性は、同社の特徴である「サイエンス」アプローチがある。さまざまな調査手法を用いて顧客のニーズを分析し、最適な商品を開発、保険商品の心臓部分ともいえる保険数理において、約150年の実績に基づき膨大なデータを適切に分析。さらに保険料を安全に運用する投資方針を決める際は、世界規模での実績とノウハウを活用する。これら全てがデータと分析に基づく「サイエンス」アプローチだ。例えば今、メットライフ生命の資産の約60%は、日本のマイナス金利政策の影響が少ない外貨建ての投資となっており、グローバルな分散投資で、財務の安定に貢献している。

 もう一つの同社の特徴は、「カスタマー・セントリシティ(お客さま中心主義)」が徹底されていることだ。これは業務上の課題を解決するだけでなく、トップマネジメントから社員一人一人に至るまで、顧客を中心に考える文化を醸成することを意味する。

 「お客さまがご家族やご友人にメットライフ生命への加入を推薦していただけるか、という質問をベースとするネット・プロモーター・スコア調査を実施し、その結果を基に継続した改善を行い、サービスの向上を図っています。こうした活動から、保険金や給付金のお支払い手続きにおいて、満足度96.8%という高い評価を頂いております※2」(谷貝執行役専務)

※1  2016年6月30日現在
※2  2015年3月から4月までに支払い対象となった個人契約者に、
     メットライフ生命が2015年6月から7月に調査

きっかけは南北戦争、タイタニックの救援センター、ラジオ体操も……

 メットライフの米国での創業は1868年、日本では明治元年に当たる。南北戦争の兵士や水兵たちへの保障を提供するために、ニューヨークのビジネスマンたちが資金を出し合い、その前身となる会社を1863年に設立したのが始まりだ。

 1912年のタイタニック号の事故のときは、その犠牲者や家族のための救済・支援センターが本社に設置されたというエピソードもある。

 また1925年には、メットライフの本社ビルから、世界初のラジオ体操の放送を開始。これが日本のラジオ体操のルーツともいわれている。