荒れやすい上に
稼げないシステム

 ここまでは主に視聴者の目線から話を展開してきたが、一方で生主目線でもさまざまな問題があったようだ。

 三上氏によれば、ニコ生の特性である“荒れやすい”ことも、衰退の一因となっているという。

 その最たる例がニコ生クルーズだ。これは、視聴者たちがいろんな生放送をランダムに巡回していくサービス。20秒程度の生放送がめまぐるしく切り替わっていく中、クルーズに乗り合わせた視聴者たちは、いびつな結束で、生主に対して罵詈雑言(ばりぞうごん)を浴びせていくという、ニコ生独特の文化がある。

「基本的にニコ生では、コメントが匿名ということもあって、悪口も多く飛び交います。ただし、生主はそういった悪口もコンテンツの一つだと思っており、視聴者もしゃれのつもりで言っている場合がほとんどです。とはいえ、新しく入ってきたユーザーは、『何でこんなに荒れているの?』と気持ち悪がって離れていき、企業も宣伝などを敬遠してしまう傾向にあるようです」

 そして、これが最も重要だが、生主たちの多くは、ニコ生では稼げなかった。

 ニコ生には、「ユーザーチャンネル」というシステムがある。これは生主がチャンネルを特設し、月額料金を払ったユーザーだけが、その放送を見ることができ、生主が利益を得られるというもの。しかし、そもそもこのチャンネルを特設できる権利があるのは、少数の人気生主だけで、そこから稼げるのはさらにごく一部だ。