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子どもの「体験格差」が注目されています。長期休みの過ごし方に加えて、習い事もそのひとつ。子どもの世界を広げることは大切な一方で、親の不安を理由に、子に習い事を強制していませんか?「子どもの才能を潰しかねない習い事」を深掘りします。(Sora International Preschool創立者 中内玲子)
子どもの長期休み、不安をあおる
「体験格差」という呪い
春、夏、冬、子どもが長期休みに入ると必ず話題になる「体験格差」という言葉。いつからでしょう、親の不安をあおるようになりました。
家族旅行などのスペシャルな体験や、博物館や美術館に出かけるなどの文化的な体験を、主に経済的な理由でできない子どもがいる。そういう子は、将来の選択肢が狭くなるかもしれない、という懸念です。
確かに、子どもの世界を広げ、豊かな感性や知的好奇心を育む「新しい出会い」は重要です。しかし、それはディズニーランドやUSJに行くなど大げさな旅行である必要はありません。子どもにとって本当に心が動くような将来の土壌となる体験は、近所の公園での虫探しや、図書館で夢中になれる本との出会いかもしれません。
これと似た理屈で、「習い事」も挙げられます。
「わが子には、将来困らないように多様な経験をさせたい」
「周りの子がやっているから、うちもやらせないと遅れをとってしまう」
現代の親たちは強い不安感から、子どもの放課後や休日を習い事で埋め尽くしがちです。スイミング、ピアノ、英会話、プログラミング、そして学習塾……。複数の習い事をやりくりすることに、親が疲弊しているケースも少なくありません。
しかし、本当に子どものためになっているのでしょうか? むしろ、親は良かれと思って詰め込んだ予定が、子ども時代にこそ伸ばしたい才能を奪っているとしたら……。
今回は、「子どもの才能を潰しかねない習い事」を深掘りします。







