日本銀行は2%の物価安定目標の達成には至っていないと判断しているが、消費者物価は2%の上昇を続け、10年続けた異次元金融緩和も終了させた。さすがの日銀もデフレ脱却というスローガンを使いづらくなり、今では「賃金と物価の好循環」という新たなスローガンが生まれた。物価の上昇が先行している以上、賃上げしても実質賃金が増えることはないと指摘するとともに、日本経済が目指すべきは賃金と物価の好循環ではなく、「価値と所得の好循環」であることを提言する。

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